変わらない想い




「シゲルって昔より更にモテるようになったよなー。」



久しぶりに会った恋人に開口一番にそう言われたシゲルは意味が分からず、眉を寄せながら首を傾げた。


「そうかな?

サトシだってモテるじゃないか。」
「はあ?

俺のどこがモテるんだよ!?
嫌味かよ?」
「サトシが気付いていないだけで、君に好意を抱いてる人間はたくさんいるんだよ?」


男にも女にもね、と心の中でそっと呟きながらサトシの顔を見れば不機嫌そうに歪められていた。



「シゲルはさ…、俺のこと本当に好きなのか?」
「君は何かあるごとにそう聞いてくるね?

それこそ、付き合い始めた頃から今に至るまで、そのセリフを何回も聞かされる僕の身にもなってほしいね。
僕たちはもう付き合い始めて、3年だよ?」
「だけど長く付き合ってるとマンネリ化するんだろ?
倦怠期ってのがあるんだろ?」
「また君は…、どこでそんな言葉を聞いてきたんだか…。」


今にも泣き出しそうな表情を浮かべてシゲルの顔を見上げるサトシにシゲルは苦笑した。


「僕がサトシ以外に心変わりするなんてありえないよ。

むしろ、サトシに対する想いは月日を重ねた分だけ強くなっていくばかりだ。

それよりも僕はサトシの方が心変わりするんじゃないかって不安なんだよ。」


サトシの額にキスを落としながらシゲルはそう言った。


「俺がシゲル以外の奴に心変わりすることなんかあるわけないだろ!

ずっと…好きだったんだから…。」
「サトシ…。

何年経っても僕たちは心変わりすることはない。

僕たちは付き合い始めた頃とは違って体も心も少しは大人になった。
その分、僕たちも成長していかなければならない。
だけどこの想いだけは変わらない。
そう信じよう、サトシ。」
「うん…。

本当はさ、不安で仕方ないんだ。
シゲルは大人になればなるほどかっこよくなってくのに…俺は変わらないままで…、シゲルに飽きられたらどうしようって…昔は考えなかったことを考えるようになって…。」
「それはサトシの心が大人になってきてるってことだよ。

それに、サトシも月日を重ねた分、可愛くなってるじゃないか。」
「なッ!
バ、バカ!
男が可愛いなんて言われて嬉しいはずないだろ!?
なんでいつもシゲルはそんな恥ずかしいセリフを簡単に言うんだよ!」
「おや?

サートシくん、顔が赤いね?」
「う、うるさいなッ!」



顔を真っ赤にして慌てて背中を向けるサトシをシゲルはクスクス笑いながらそっと抱きしめた。



「好きだよ、サトシ。
何年経っても、ずっと…。」
「うん…。
俺もシゲルが好きだ。」




時が流れて変わるものもある。
だけど、互いを思い合うこの気持ちだけは変わらない。



永遠に…――。

END

※※※

ぴぎゃー!
うーちゃあぁぁあんっ!
ごめんなさい…!

少し成長したシゲサトってリクエストをいただいたのに、あまりその要素をいかせなかった…!

私の文才がないばっかりに残念な結果に…。

ですが、愛はたっぷり込めました…!

うーちゃん、長編完結おめでとうございます!
そしてお疲れ様でした!


これからも熱烈に応援していますね!

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