飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


フェイタンとフィンクスとシャルは1日車を飛ばし、アジトに着いたが、着いた途端フェイタンの機嫌は最高に悪くなる。シャルにはその理由が思い当たった。この前知ったこの気配、恐らくリノンのものだろう。どういう訳か、アジトの中から感じる。

「フェイタン、これって」

シャルはわかっていたが声に出してフェイタンに問いかけようとすると、フェイタンはすぐさまアジトの中に入っていった。その後をシャルは急いで着いて行く。置いていかれたフィンクスも置いてくなよっ後ろから走ってきた。
恐らく皆んなはアジトの居間だろうと居間に入ったら、フェイタンのオーラが一気に吹き出し、気がつけば、手足もボロボロのリノンの首を落としていた。血が一瞬吹き上がり、フェイタンと近くにいたパクノダに少しかかり、首はフェイタンの横に転がっている。

「ちょっとフェイタン!!何してんだよ!!」

「なんね、文句あるか」

「なっ、そんなに簡単に殺せるんだった俺にくれたって良かっただろ!」

シャルはフェイタンを責めながら自分は何を言っているんだろうかと自分自身の発言に困惑した。アジトの中は静まり返り誰も何も発さない事で、やっと気分が落ち着く。

「フェイタン、貴重な情報源だったんだが」

団長からそう言われたフェイタンは、リノンが貴重な情報源という事の意味がわからなかった。リノンは展示会の関係者でもなければ、ハンターでもない。団長が欲しがる情報なんて持っていないはずだ。

「コイツはなにも知らないね」

「いや、さっき知ってる事は確認したから」

マチがそういいながらもう死んじまって聞けなくなったけどねっとため息をつきながらフェイタンに言った。その言葉にフェイタンが何か言おうとした瞬間。

「死なないわ」

パクノダが答えた。フェイタンは舌打ちをしてバツの悪そうな顔をする。このまま死んだ事にして死体の状態で連れ帰ろうと思ったが、自分が来る前にパクノダが記憶を読んだことを悟って、最悪な気分だった。

−やぱり外に出すんじゃなかたね

何故リノンが此処にいるかはわからないが、電話の後外に出たのは明確だ。出なければ団長達と鉢合わせになる事は無かった。

「どうゆう事だ。首は落ちてるぜ」

っとウボーギンが言って手で掴もうとした瞬間、フェイタンはウボーギンより早くリノンの首を拾った。

「彼女の能力」

「は??生き返れる能力ってありえねぇだろ」

フェイタンの機嫌は降下していく、このままいけば、パクノダによりリノンの弱点まで晒す事になる。というのと同時に二人だけの秘密を他者に覗かれた気がして、腹立たしい。

「かなりの誓約があるみたいだわ、それより、この子異世界から来たみたいよ」

パクノダは少し話をそらしてそう言った。どうやら、団長だけはそれを知っていたみたいだが、それ以外の奴らは本当かよっと半信半疑だ。

「2年前の仕事で手帳一冊しか持って帰れなかったことがあっただろ、あの手帳の中にあの石の名前が書いていてな」

団長はそういいながら手帳をヒラヒラと見せる。中には自分達が読めない字で何か書かれていたが、その一部にハンター文字であの石が書かれていたらしい。

「んで、その女を俺が連れて帰って来たら読めたって訳だ」

「アンタは強かったから連れて来たくなっただけだろ」

俺の手柄だろっと威張って言ったウボーギンにマチが突っ込む。話はちぐはぐだが、要するに手帳に書かれていた異世界に行ける石を探したら、異世界から来た女が釣れてその女は手帳を読めたということかと皆んな整理して理解した。


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