飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


「おいシャルまだ帰ってこねぇのかよ、おせーぞ」

「あのね、そっちまで結構距離があるんだよ」

アジトに着いた4人は後のメンバーを待っていた。ウボーギンは待ち切れない様子でまだ、さっき電話をしてから1時間も経っていないにも関わらず、シャルに電話を掛けていた。

「おっ、仕事は終わったのか」

「こっちには念能力者もいなかったからねぇ」

どうやら、念能力者がいたのは展示会場だけだった様で、あちらの仕事はすぐに終わって、帰って来ているところらしい。

「早く帰って来いよ!早く見せたいもんがあんだ!」

そのセリフにアジトにいた全員が女のことだろうと思ったが、こんな瀕死状態の女をアイツらが見たところで、何も面白くないだろうにっと思いながらも何も言わない。どうせ言ったところで突っかかってくるだけだろうしっと、ウボーの事を理解してそう考える。

「ウボーの面白いはあんまり期待できないんだよね」

「んだよ!今回は本当だって!たっく、早く帰って来いよな!」

信じてもらえなくてショゲタのか、ウボーギンはそう言って電話を切って、女を手当てしていたマチに近づいて行った。

「治りそうか?」

「さっきも言ったけど折れたのは治すのは無理だよ」

ウボーギンは余程女のことが気に入ったのか、自分を興奮させた女の強さを他の奴らにも見せてやりたいという事が何も言わなくてもよくわかった。


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その頃、フィンクスとシャルとフェイタンは車を走らせていた。ウボーギンからの電話で、向こうは仕事が終わってアジトにいる事がわかり、自分達も帰路を急ぐ。

「たくよぉ、あっちが良かったー」

かなり興奮気味のウボーギンの声がフィンクスにまで聞こえていた様でフィンクスは、対した敵もいなかったので不満を漏らした。

「だけど、今回シズクがいないから、向こうは持ち帰るのに苦労したんじゃない?」

「ウボーの奴が居んだすぐだろ」

確かにっとシャルは思いながら、ずっと携帯を握りながら考え込んでいるフェイタンを見た。恐らくリノンのことを考えているのだろうが、仕事前に連絡していたし、もうすぐ0時になる。この前彼女と会った時、彼女は10時には寝ていたし、恐らく暇だからもう眠りの中だろう。

「起こしたら可哀想だよ、フェイタン」

「わかてるね、ただ、嫌な予感がするよ」

なんだよマチみたいな事を言い出してっと思ったが、確かに変化系は危機察知能力高いよなっと思う。ただ、この前会ったリノンは弱くなかった。もし、本気で殺りあってたら、もしかしたら殺されていたかもしれない。

「そんな心配しなくても、リノンは俺と同じくらい強いでしょ?」

「は?少しオーラがねれる程度だろ」

会った時期が違うのかフィンクスは、そんな強そうには見えなかったぞっと言っている。いつ会ったのっと聞くと1ヶ月程の差しかなかった。まぁ、彼女は見た目が可愛らしくてフィンクスとは手合わせした事もなさそうな様子なのでそのせいかなっと思っていると。

「前の仕事の後から覚えさせ初めてもう応用も熟練者並ね、アレは化け物よ」

「おいおぃ、心配いらねぇだろそりゃ」

「ただ、戦闘経験もない上に体力が低いよ。団員相手だと下手したら殺られるね」

フィンクスはそれを聞いて、そんな奴ゴロゴロいるかよっと思った。自分達より強い奴が居ないとは思っては居ないが、そこまで多くはない。そんな自分達相手に下手したらやられるという事は、生きて帰れる可能性がある程に強いという事だろっと思う。

「フェイタン、心配しなくてもそんな強い相手に出くわすなんてそうそうないよ」

「わかてるね」

フェイタンはわかっていた。自分達より強い奴にそうそう、出くわすことなんてなかなかない。それに今の時間は部屋で寝ているはずだ。たが、どうしても嫌な予感がする。

そして、明日朝一番に電話しようと思い。携帯を直した。


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