飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


痛い。。。。
痛い痛い痛い!!!!!

「あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!痛いぃっ」

脚と腕の付け根があり得ないくらい痛い。普段の生き返りの時とは比べ物にならないくらいの激痛が、何時もなら直ぐに痛みが引いて行くのにもかかわらず。全然引かない。

「ワタシが拷問するよりも気持ちよさそうね」

その声にハッとする。なんで?

「ゥウ、、、っ天国?」

「地獄の間違えね」

そう言ったフェイタンは私の身体から離れている腕を手に持っている。後の脚と腕は繋がるか繋がらないかの位置に固定されていて身体から切り離されているにもかかわらずグニャグニャと動いていて気持ち悪い。それを見ている間も痛みは全然治まらないが、少しずつ痛みに慣れていく。
それと同時にこれほどまでに痛いという事は現実なのだろうと気が付き、フェイタンも自分も何故生きているのかと言う疑問と行き場のなかった怒りが湧いてきて、痛みを少し忘れていく。

「私、怒ってるんだから!!」

「何言てるね、リノンがかてに居なくなたのが悪いね」

「フェイタンは私を置いて死ん、、、、、でないけど!!死んだじゃない!!」

何故か毒を飲んで死んだはずの私も、死んでたはずのフェイタンも今こうして話しているのはどういう事なのだろうか。此処が死後の世界だと言うなら死んでも生きてても大して変化はないという事なのだろうか。死んだことはあるけれど、何処に身体があるかわからないあの空間が死後の世界だという確信もないし。

「何時もあれくらい求めてくれたら嬉しいね」

「なっ、、、、、何に言ってっ、、、、っぅあぁぁ//」

あの時確かにフェイタンの身体は冷たくて、息も鼓動もしてなかったはずなのに。聞かれていたなんて恥ずかしすぎるし、ましてや死んでいる人相手に自分があんな、あんなことをしてたことがばれた事への恥ずかしさで気が動転していると、フェイタンが私の脚の付け根を噛んだ。

「この状況で感じれるリノンは狂てるね」

「ぁっ、、、フェイ、、タンに言われたくないっ」

フェイタンを睨みながらそう言えば、フェイタンは意地悪い笑みを浮かべて私を見る。相も変わらず、なんて妖艶な顔をするんだろうか。何度見ても慣れないくらいフェイタンのその表情は私をドキドキさせて、何もかも忘れるくらい。

「んんんんっ、、、、いぃっ」

「生き返た直ぐに殺すわけにいかないね、これ以上はワタシが我慢できないよ」

フェイタンはそう言って持っていた私の手を離した。離された瞬間その腕は、私の肩へ吸い寄せられて、くっ付いていき。他の脚と腕も同じように元通りに戻っていく。痛みから解放された安堵と同時に少しだけ寂しさを覚える。

「ねぇ、フェイタン、キスして」

「あまり可愛い事言うと苛めたくなるね」

そう言ったフェイタンは私を抱き寄せた。見つめあったままなのが気恥ずかしくて目を閉じるとゆっくりと触れ合うだけのキスで直ぐに離れてしまったので、目を開けると頭を押さえられて深く私の口内をフェイタンの舌が犯してくる。

「んっ、、、ぅっん、、、ん」

少し苦しいくらいのキスは強引で、それでもって暖かい。


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