飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


「何ね、寝たく無いか?」

フェイタンはベッドに乗りそう言った。もう、ここ数日のフェイタンはかなり意地悪だと思う。私がフェイタンの事を好きと言ったからか、フェイタンは私から何かを強請る事を言わせるのがお気に召した様だ。

「その、このまま?」

「あぁ、忘れてたね」

と言って私の手の拘束を外そうとするので手を引っ込めてそうじゃなくてっと尻つぼみに言ってフェイタンを見た。やっぱり絶対わかってる。わかっててやっていてそれでもってどっちに転んでも良さそうに笑ってる。

「して」

「まだ、叩かれたいか?」

違うちがうっと思いながら、もうこれ以上恥ずかしい事は言えない、今日は諦めようと思ってしまう。私は虚無感に苛まれながらフェイタンに拘束されている手を差し出すと

「仕方ないね」

と言って私の手と首の縄を解いていく。色々と期待していた分なんだか凄く残念に思ってしまう自分にバカだなっと思ってしまう。言えばしてくれたのだろか、でも、恥ずかしすぎて言えない。何でわかってくれないんだろうとフェイタンを責める気持ちも湧いてくる。

「脚自分で開くよ」

―は?

「挿れにくいね」

フェイタンの言っている言葉を理解して、なんて事を言ってくるんだと思いながらもさっきまで残念に思っていた分、何だかしなければいけない様な気になってくる。

「恥ずかしいっ」

「その顔がたまらないね」

そう言われたら悪い気はしないけど、恥ずかしさがなくなるわけじゃ無い。ただ、フェイタンを求める自分と自分を見て興奮するフェイタンに恐る恐るゆっくりと少し脚を開く。
何時もは気がつけばフェイタンは自分の中にいるのに、今日は自分から脚を開いてフェイタンを迎える準備をして、フェイタンは自分の中に入る準備をしている事が何だか始めてする行為の様な気にさせる。
フェイタンが私の脚を少し広げ、秘部に自身のものをあてがう。

「リノンは何時も処女みたいね」

違うんだよ。フェイタンが何時も私の予想外な事ばかりしてくるから、いつまで経っても慣れないだよっと思うが、フェイタンの顔に見惚れて言葉が出ない。何時もこんな顔をして私を見ていたのだろうか。興奮して妖艶な表情で余裕そうにも見えるけど、余裕がなさそうにも見える。可愛い愛しい、フェイタンが全て欲しい。

「フェイタンっ」

―チュッ

「んっぁんっ」

キスと同時に入ってくるフェイタンは熱く私を翻弄する。一瞬でフェイタンしか考えられなくなるくらい唇も私の中も心もフェイタンでいっぱいになっていくこの感覚は、もうこの先ずっと何度も忘れられず、この感覚が欲しくて求めてしまうのはやめられないだろうと思う。

「もと求めるといいよ、リノンがワタシの物の様にワタシもリノンの物になてやるね」

「あぁっんっ、フェイ、タンっぁっあ」

フェイタンはいつか私をトキメキで殺してくるんじゃ無いかと思う程に私の欲しい言葉をくれる。そして、私がフェイタンを欲しいと求める様に私を求めてくれるフェイタンを嬉しく思う。
フェイタンは激しさを増しながら何度も口付けて言った。

「愛してるね。」

「んっぁっ、わた、しもっあぁあっ」

―愛してる


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