飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


「ここの店ね」

うん、まぁ、フェイタンの行きたい場所でと言ったのは私だ。仕方ないが、仕方ないんだけど、やっぱり普通のお店ではないよね。っと路地裏の見るからに怪しいお店の前で私はフェイタンの一歩後ろからついて入る。

中は想像していた拷問器具は置いていなかったが、何処と無く似通った雰囲気のお店だ。

―ボンテージ

現物を見るのは初めてたが、本革ならではの光沢が綺麗だ。ここがどういうお店か理解して少しドキドキしながら珍しい物に目を奪われる。縄や鞭や、その、、アダルトなグッズが並んでいる。
私はフェイタンの後ろをピッタリくっ付きながら歩くが、フェイタンは普通に店内を見てお目当ての物を探しているようだけど、、、何に使う物を探してるの?っと疑問だ。拷問で使う様な物がここにあるのかっと思いながらも違うような気がする。

「どんなのが良いね」

フェイタンは一つのショーケースの前で私に問いかけてきた。周りをソワソワと見渡していた私は思わずドキッとする。私に選べって何を?っとフェイタンが見ていたものを見るとショーケースの中には色んな首輪が並んでる。それは、何用の物ですか?っと問いたくなる。

「えっと、何に使うの?」

「好きなの選ぶといいね」

待って、それ着けるの私??と驚きながらも、自分以外の人にそんなものつけて遊んでたら腹が立つだろうけど、、っと複雑な気持ちになる。でも、そんなのつけてどうするんだっとグルグルと悩み。

「選んでどうするの?」

「プレゼントはアクセサリが良い違うか」

本当に一体フェイタンはどんな本を読んだんだ。そしてどう解釈すればアクセサリーが首輪になるんだっと突っ込みたい。私が動揺しているのを見てか、フェイタンは続けていった。

「宝石興味ない言てたね」

言った!言ったわ、アクセサリー=宝石という考え方も問題があるが、アクセサリーが首輪になった原因の一部に私が言った言葉が含まれたいた事に苦笑いしか出ない。

「嫌だたか?」

そう聞くフェイタンに嫌とは言えない。少し不安そうに言うフェイタンにキュンとしてしまう。本人にそんな意図は無いのだろうけど、私はフェイタンのこの表情に弱い。

「ううん、ありがとう」

私はフェイタンが考えて私にプレゼントしてくれようとしているのだから有り難く頂く事にした。いつ着ければいいのかは悩みどころだけど。フェイタンはそれを聞いてあれがいいかこれが良いかと悩みだす。それが面白いというか可愛いと言うか。そんな事を言ったら怒るだろうけど。

「これどうね」

「フェ、フェイタンあの普段でもつけれる様なのがいいな」

太い革の大型犬がつける様なそれは、もはやアクセサリーにはなり得ないだろうとやんわりと拒否すると次は対照的に可愛いらしいチョーカーの様なデザインで真ん中に鍵がついた物を指差した。

「うん、可愛い」

「リノンは物好きね」

それににどうゆう事?っと聞く間もなくフェイタンレジに向かっていった。


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