飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


「熱いっ」

痛むのは指先だと言うのに身体の奥が熱く感じる。痛いのに痛いのにやめて欲しくない。フェイタンは私の指を咥えながら、私の身体に触れてくる。服の上からゆっくりと撫でられ、痛みで熱くなった身体にさらに熱を灯していく。
フェイタンは私のスカートの中に手を入れて、パンツを撫でた。

−クチュ

「本当に痛くて熱いだけか?」

「ぁっん、、んぁあぅ」

触られた感覚に電気が走った様に感じる私を見てフェイタンはニヤッと私を見て笑いながら、右手の人差し指の爪を噛んでいる。また、トクトクと心臓がうるさくなってフェイタンに見惚れる。何をされるかは予想していたがその予想に反してフェイタンは私の右手を掴んでいた反対の手で私の秘部の中に指を入れてきて、あっと思った瞬間に噛んでいた爪を歯でめくった。

「んんんぐっぁくっぅああああんぁっあぁ」

「痛いか?」

あぁ、フェイタンが何度も同じ事を聞いてくる理由がわかった。
痛い痛いでも、、気持ちいい
でも、それを言うのはとんでもなく恥ずかしい。こんな事で、痛いのに辛いはずなのに私はこんな事で感じていると言うようなものだ。素直になると決めたんだ。フェイタンが何度も聞いてくるのも、きっと私が言うのを気を長くして待っているから。
そんな事を考えている間にも私の中で指を動かしながらフェイタンは私の指を握ってバキッっと言う音が私の身体から聞こえる。

「あ゛ぁっんぁあ、きもちぃいぃぁあ」

「気持ち良いか」

フェイタンは私の言葉に満足そうに笑った。もう、痛いのか、気持ちいのかわからない。頭の中が真っ白になるくらい、もうこれ以上何かを感じる事など出来ないんではないかと思うくらい、私の中は色んな感覚に自分の意思で動かせなくなってくる。

「リノンもっと感じるといいね」

「あぁんぐぁああんんんんっ」

もう、これ以上に何を感じれば良いのだろう。意識が遠のくくらいの痛みと、甘い快感に熱くなる身体、荒れる呼吸に高鳴る心臓どれも自分の意思ではなくフェイタンによって与えられたものだ。

「いい声で鳴くね、そんなに良いか」

あぁ、ダメだ。いつもみたいに我慢できない声にフェイタンは笑っている。ただ、前に拷問した男にうるさいと言っていた事をふと思い出して、必死に耐えると私の中から指を抜いて、いつもみたいに簡単に切断せずにギリギリと私の手首を切ってくる。思わず身体は手を庇うようにまたフェイタンの手を掴んでしまう。

「離すね」

勝手に身体が仰け反りフェイタンの手を離した行き場のない手と身体は逃げるようには必死に切られている手と反対側に離れるが、フェイタンに掴まれて、逃げる事は出来ない。

「あ゛ぁあんんっぃいーーーーっ」

「嫌なら嫌て言えばいいね」

私は天邪鬼だ。フェイタンの言葉に何が何でも、それだけは言いたくないと出かけた言葉を我慢する。それに本当に嫌ではない。

「あぁああ、んっや、ぁめないでぇえ」

「可愛い事言うようになたね」

そう言われて血のついた手で私の頬を撫でるフェイタンが愛しくて愛しくて私はまだ傷のない手でフェイタンの頬に手を添えた。

ゆっくりと近づくフェイタンに目を瞑って、キスを受け入れる。

−あぁ、幸せ


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