07


その夜、ホテル内のレストランで食事が終わったあと即体を重ねた

さっき身体を重ねたばかりだというのに、完全に体は熱をもてめていて。
お互い荒い息をしながら、獣のように貪りあった


「っ、はッ…ゴム、しなくて、いい」

「は?」


パッケージを破ろうとする駒田さんの手を制止させる
やわやわ首を振って「なかに出して」とお願いしてみた

その時の俺は、秋斗をどうしても忘れたくて他人に支配されていたくて。


「なに。新手の誘い文句?堪らないね」


駒田さんが、冗談めかして軽く口許を歪める
微笑んでいるのか、不思議に思ってるのか


「本気だけど。」

「……腹壊すぞ」

「いい、もう、なんでも」

「…またあいつ関係?」


駒田さんの低い声にかすかに目を開くと心底不機嫌そうな顔

…なんで駒田さんがそんな顔をするの


「…違うよ」


でもゴムはしないで。



それだけ言った。







案の定、次の日俺は腹を壊した

二度も三度も、最後まで、中に出させた。
俺が望んだことだったから別に苦しくはない。
何かに満たされたくて言ったことだったから。

仕事があるというのに、駒田さんが看病してやるとかいうからさすがに慌てたけど。家に帰って一人で寝てるといったら、渋々俺を家に連れていってくれた


もちろん学校も休み。


俺どんどん不良少年になってるなぁー、と改めて思った。
親は俺を軽く怒ってきたけど、今度は泊まりなら前もって言って、程度で終わる。




普通の生活



でも、俺みたいな人生送ってる人間なんて、いないだろう。



痛むお腹をさする
駒田さんの痛みは物理的なものだからいつかは消える


でも



秋斗のは………



消えない痛み