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「獄寺が部下になったのはお前の力だぞ。よくやったなツナ」
「よかった、よかった」
「な、何言ってんだよ!…って何で星野さんまでここにいるんだよ!意味わかんないよ!!」


何で?と言われて舞はキョトンとした顔をする。そして舞はリボーンと目を合わせ「ねーーっ」と口を揃えた。


「"ねーーっ"じゃないよ!説明になってないし!!」
「舞がいるのは当然だぞ。こいつもボンゴレだからな」
「そうなの。黙っててごめんね、10代目」
「えーーーーっ!!」


ただただツナは驚くばかりだ。ツナの周りでは彼がボスになるためにツナの知らない所で着々と準備がされていたのだ。


「あたしはね貴方を守るためにずっと側で見てたの。貴方が立派なボスになるために。だから頑張ってね!!」
「なっ!?」


ぐっ…と親指を突き出す舞を見てまたツナは顔を青ざめた。舞の顔が見た事もないくらにキラキラと輝いていたのだ。獄寺の時と同じようにその顔を見ると何故か言い返せなかった。


「おい、テメぇ。10代目に馴れ馴れしくするな」
「馴れ馴れしくなんかない。そんなに怖い顔してると眉間の皺取れなくなっちゃうよ?」
「ふざけんなっ!調子に乗りやがって!!」


普通にツナと舞が話していたのが気に食わないのか獄寺は舞の肩に手を置き睨みつけた。しかし舞は臆することなくその手を払い態と笑いながら獄寺の眉間の皺を指差した。


「調子になんか乗ってないよーだっ!このバカ爆弾男っ」
「なにぃ…!?お前の方がバカだっ!!このチビバカ女っっ!!」
「なっ!チビ!?10代目に爆弾投げつけてる時点でそっちの方がバカでしょっ」
「うっせぇっ!心を入れ替えたんだよ!!」
「ちょっと…2人とも…」


ツナはオロオロと2人の言い合いを見て止めようとしていた。しかしヒートアップした2人の耳には忠誠を誓ったボスの声は悲しくも届かなかった。


「よかったなツナ。ファミリーが増えて。きっと彼奴らお前のために頑張ってくれるぞ」
「だからっっ!ファミリーじゃなくてただの友達だってば!俺は10代目ボスになんてならないからな」
「フン、好きなだけ言ってろ」



そう言ってリボーンは笑いこの場からいなくなった。俺もそろそろ行こうかな…と足を前に出したその時…言い合いを続けていた2人が一斉に勢い良くツナの前に駆けて来た。


「あのっ」「ねぇ」
「は、はい!」
「「どっちが10代目の右腕に相応しい(ですか)!?」」
「へっ?」


唐突な質問にツナはもうついていけない。しかし2人は目に闘志を宿しながら真剣な表情でツナに問い迫る。


「俺ですよね?俺は10代目に恥じぬような男となり右腕として10代目を支えていきますから安心して下さいっ」
「あたしの方が右腕として沢田君をサポートできるよっ!」
「えっ、、えーーっ」


2人は言い合いの中でどっちがツナの右腕として相応しいかという話になったのだ。そしてボスであるツナ本人に聞こうとツナに迫ったのだ。ツナは慌てることしかできない。だってツナ自身はボスになる気は微塵もなく右腕が欲しいなどとは思ってないからだ。


「「さあ、どっち(ですか)!?」」
「も、もう!勘弁してぇ〜〜」


ツナの悲痛な叫びは中庭に響きわたった。これは序章に過ぎない。日常が終わりを告げ新たな日常となるこの非日常な日々がツナを脅かすことになるには。



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