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ヒワマキシティに近づくにつれ雨は止み、心地良い風が吹くようになった。
途中でトレーナーとバトルをしながら、野生のポケモンとバトルをしながらみんなを強くしていた。
進化が起きたのは、野生のポケモンと連続でバトルをしていた時だった。
まず最初に進化したのはメタング。
野生のマッスグマとバトルをした直後、光に包まれてメタグロスへと進化した。
色違いということもあり、普通の個体よりも鋼タイプらしい色になったと思う。
そしてすごく大きくなった。
でも進化は嬉しいから、抱きついて喜ぶ。
メタグロスも喜んでくれた。
「これからも頑張ろうね、メタグロス!」
「〜♪」
そして次に進化したのはキルリア。
先頭で戦わせたことも多数あったため、そろそろ進化するだろうと予想していた通り、キルリアもサーナイトに進化してくれた。
エルレイドへの進化と迷ったが、進化の石も持ってないしなと考え直して、結局サーナイトへと進化してもらった。
キルリアの時は私がしゃがみこんで話していたが、進化したら逆に私が見上げるようになってしまった。
「大きくなったね」
「サーナイ」
「うんうん。これからもよろしくね」
嬉しそうに笑うサーナイトの頭を撫で、ボールに戻して先を歩く。
ヒワマキシティへと到着し、まずはポケモンセンターへ行ってみんなを回復してもらい、フレンドリィショップで道具の調達。
この街は地面に家を建てているのではなく、大きな木の幹を家の中心にして、木の上で生活しているらしい。高床式みたいな感じだなあ。
でも秘密基地っぽくて楽しそう。
ジムを目指して階段を登り、家の前を通っていれば、町の人から一つの家屋を指差して説明される。
「ヒワマキシティに来たなら、ぜひあそこには行っておいたほうがいいわ。あそこ、秘密基地を作れる技マシンを配っているの。秘密基地に置ける雑貨もね」
「へぇ…!秘密基地ですか…!」
ちょっと興味が出てきたため、説明してくれた人にお礼を言って目的の家屋へ向かう。
階段を降りて、地面を歩いて、また階段を登れば到着。中に入れば、まず男性から声をかけられた。
「この辺じゃ見ない顔だな!キミも秘密基地を作りたいのかい?」
「はい。秘密基地を作るのに必要な技マシンがあると伺ったのですが」
私の答えに満足したのか、嬉しそうに頷きながら技マシンを快く渡してくれた。
「その答えを待っていたよ!これがその技マシンだ!中身は"ひみつきち"だ。大きな木や入口が崩れそうな洞窟があれば、ポケモンの技を使って自分だけの秘密基地を作れるからな」
「ありがとうございます!」
そこで秘密基地に必要な雑貨も買っていくといい。と窓の方を指差されて見てみれば、販売のお手伝いをしているのか、子供たちが楽しそうに手を振ってきた。
私も手を振り返し、男性にお礼を言ってから子供たちに近づく。
「いらっしゃいませ!何をお探しですか!」
元気よく声をかけられ、何を売っているのか尋ねれば、丁寧に説明してくれた。
「私は秘密基地に必要な机と椅子を売っているの!こっちの子はぬいぐるみとかマットとか売ってるよ!」
「そっか。偉いね」
売り場を担っている2人の女の子の頭を撫で、財布と相談しながら悩む。
買ってもこの後の買い出しに影響は少なそうだけど、でも買っても運べないしなぁ…。
うぅむ…と悩んでいたが、女の子のこの一言で財布を取り出した。
「ちなみに、買ってくれたら私たちがお姉さんのパソコンに雑貨を送っておくよ!!」
「だからお姉さんが持って帰る必要ないよ!!」
「買います」
真顔で財布を取り出せば、女の子たちは嬉しそうにハイタッチした。
その様子に微笑ましくなりつつも、この子たちに売り場を任せている男性の狙いはこれかと納得した。
結局その後、大きなテーブル1つと椅子4つ、手持ちで持っているポケモンのぬいぐるみを1つずつとマットを1つ買ってその場を後にした。
リーグに着くまでに秘密基地を作るか、旅がひと段落したら作ってもいいかもしれない。
未来の秘密基地を想像しながら、軽い足取りでジムまで向かった。
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