「はぁ〜〜」
「でかい溜息だな、アクア」
「放っといて〜…」
行儀悪く頬杖つきながら書類に筆を走らせる。ブツブツ文句言いながらも書類と闘ってると、「ま、頑張れ」とサボが頭を撫でてくれた。
「、!…サボ?」
「??どした?」
サボに頭を撫でられるのは初めてではない。でも、確かに感じた事のない温もり。
「……暖かい」
「っ、」
グローブ越しでも伝わる温もりに思わずサボの手を掴み、温もりを感じる様に自分の頬に宛てる。
「メラメラの実の能力のおかげなのかな?サボが暖かい…」
「…俺が冷たかったみたいな言い方だな」
苦笑混じりに笑うサボ。冷たかった訳じゃないけど、グローブ越しでは伝わって来なかった。初めての温もりに、暫し酔いしれた。
(…アクア、そろそろ離してくれると…)
(やだ)
(…はぁ、あとちょっとな)
(ふふふっ、)
fin.
title by 確かに恋だった