5 ザンザスの呼び出しがあったが、正直恥ずかしくて会い辛い。屋上から走り去ったあと、スクアーロはトボトボと校門に向かっていた。 (どんな顔で会えばいいんだぁ) ふと門の外を見ると、黒塗りの高級車が停まっていた。まぁ、この学校ではよくあることだが、車に着けられた紋章は大マフィア・ボンゴレ。 (げっ) 「こちらへどうぞ」 車から出てきたスーツの男がそう言った。やはりスクアーロの迎えに寄越された車だ。 実はあれから3日、呼び出しを無視していた。気の短いザンザスはついにディーノと部下の迎えを用意したのだ。 「…はぁ」 スクアーロは溜め息をつくと、車の後部座席に乗り込んだ。 呼び出しを無視していたので、殴られる覚悟はある。 しかし顔が会わせ辛いのにはかわりない。 まず謝る隙があれば謝って、それからこの間のキスの意味を聞いて…? 悶々と考えている内に、車はボンゴレの敷地内へと入った。 [mokuji] [しおりを挟む] TOP |