Sketch | ナノ


スクツナ


「あちぃ」

夏本番にさしかかってか、今日は本当に暑い。見てる方が暑いからその長髪どうにかしたら、と声をかける寸前で銀髪の彼はいつもより不機嫌そうな顔で言い捨てた。

視線を向けると顔にぺったりと汗で濡れた髪が張り付く。余程うっとうしいのか、がさごそと何かを探してまた座りなおした彼の手には以前似合いそうだから、と俺が買った簪(かんざし)だった。





目が合った彼に怒られながらもどうにか髪の毛をまとめる。揺れる控えめな飾りがやっぱり綺麗で、彼にはとても良く合う。

「似合いますね」

風に後れ毛がなびく涼しげな背中に話しかけると

「てめぇが選んだからな」

照れた声でそう告げる彼の首にそっと腕を回して隠れていたうなじに口づけた。



「夏髪」
(そこじゃねぇ、と唇を奪う彼がどうしようもなく好きなんです)

あれよ、あれよと言う間に7月です。今月も当サイトをよろしくお願いします!

▽スク様じゃないかも(笑)

2011/07/01 22:08


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