Sketch | ナノ


高律(初恋)


「高野さんっ」
「騒ぐな、うっせーから」
「騒がずに居られますかこれが!なんてことしてくれたんだ、あんた!!」
「何って?部屋の解約?」
「だから、どうしてうちにあんたが住むんだ!」
「家なくなったから」
「じゃなくて、承諾もなしに荷物をうちに送り付けるとかおかしいでしょ!」
「承諾?なんで」
「…俺の家なんですけど」
「嫌ならいい。横澤の家行くから」
「なっ!」
「で、どうする?」

ずるい、ずるい、ズルイ。あんたはいつもそうやって俺から選択肢を奪うんだ。

「………汚くしないでくださいね」
「お前に言われたかない」
「いいですから、俺の家だから俺にしたがってもらいます!」
「はいはい。あ、ベッドは捨てたからお前の使う」
「は!?俺はどうするんですか!?」
「一緒に寝るに決まってるだろ」
「決まってません!新しいの買ってください!」
「あのさ、二つも入らないだろ。わかんねーの?」
「…二段ベッド」
「却下。じゃあお前のベッドも捨てて、もう少し大きいやつ買いに行くぞ」
「ちょ、何一人で決めてんですか!さっきも言いましたけど、俺の家で、」

そう言いながら結局俺は先を行く高野さんの背中を追い掛けるしか出来なくて、でも、ちょっと心が弾んだ様なそんな気もした。





ゴーイングマイウェイ高野!素敵!りっちゃんは振り回されてなんぼ←



2011/06/10 23:42


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