「おいマリン、消しゴム貸せよ」
「....はい」
「数学の教科書見せてくんね?」
「....ん」
「なぁマリン」
「うるっさいなぁ!たまには自分で持って来なよ!毎回毎回何で隣だからって私が青峰君に教科書見せたりしなきゃいけないの!?」
昼休み、教室内が騒がしくなってから隣の席の青峰君にまた話しかけられたので、今まで我慢していた怒りをぶつける
「あぁ?別に忘れたくては忘れてるわけじゃねぇよ」
「はぁ?意味わかんない!忘れ物しないように毎日全部持ち歩けば良いじゃん!」
「はぁ?んな事したら鞄重くなんだろーが」
「バスケ部なんだからそんぐらい余裕でしょ!?」
「余裕じゃねーしバスケ関係ねーし。つーか、お前に借りるもん全部忘れてるわけじゃねぇよ.....」
「はぁっ?持ってきてるなら自分の使いなよ!」
「俺は、お前と.....マリンと話したくてわざと忘れたフリしてんだよ!」
騒がしかった教室内が一瞬でシラケて、青峰君も私も顔が赤くなる
「っ.....後で屋上に来い。話がある」
顔を真っ赤にしたまま足早に青峰君が教室から出て行く
次の瞬間クラスメイトにニヤケた目で見られ、私の顔もさらに赤くなってしまった
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