「高尾とマリンちゃんって付き合ってるんだろ?」




「はっ?」








部活の休憩中



何気なく言ったであろう木村の言葉にドキッとする








マリンというのはうちのバスケ部のマネージャーで1年生。



そして俺の片思いの相手でもある







部活の休憩時間になったら一番最初に俺にドリンクを渡してくれるし、




俺が頭を撫でると恥ずかしそうに、そして嬉しそうに笑ってくれるから、





てっきり脈ありなのかと思い込んでいた





「えー!木村さんいつから気づいてたんすかー?」






いつもなら語尾に草生やす勢いで笑ってるくせに、今回は少し照れくさそうに笑っている高尾を見て、あぁ本当なのかと確信する







「マリンちゃんったら恥ずかしがって、学校じゃあんま話しかけてくれないんすよ〜」



「ちょっと高尾君!余計なこと先輩たちに言わないでよっ!」





俺の近くに立っていたマリンが高尾の方に駆け寄っていく







あぁ、そんなに嬉しそうな表情をされたらわかってしまう








お互いにあんなに幸せそうに話し始める2人を、





俺がどうこうできるはずないんだと








彼女に、






俺のもとに来てもらうのはもう不可能なんだって事なんて





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