「ずっと好きだった......今はバスケが忙しくて、あまり一緒にいられないかもしれない。でも、それでも良ければ俺と付き合ってください」
我ながら自分勝手な話だと思った
付き合って欲しいと言ってる本人が、相手よりも自分を優先すると言っているのだ
でも、
彼女の事が好きだから
一緒に居て欲しいから
他の誰かのモノになって欲しくないから
だから、
ガラにもなく、こんなに緊張しながら、心拍数を速めながら、
顔を赤くしながら彼女に告白をしている
「えと....私で良ければ、大丈夫です」
少し戸惑いながら言う彼女の言葉に、心臓が大きくドクンっと鳴った
「ホントに?」
「え?うん」
「俺、デートとかより部活優先にするけど、それでも良いの?」
「うん。別に気にしないよ」
「そっか......」
「うん....」
「.....これからよろしくお願いします」
「ふふっこちらこそ」
微笑む彼女の手に自分の手を重ねる
今はまだ、彼女は俺に恋愛的な意味で好きだと思われていない
だから、
前と同じように、
俺のことを好きになって貰える事を願うんだ
関係が変わったおかげで、
チャンスは増えたんだ
だから頑張ろう
バスケも、恋愛も
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