「か、金木さん?」
怯えた表情で見上げてくるマリンちゃんに、口づけをする
「んぅっ!、、、んっ」
今彼女の背後には壁があり、前には両手を壁についている僕が居るから、彼女は僕のキスから逃げることはできない
「んっ、はぁ、、、か、金木さんっ、なんでっ?」
「、、、研って呼んで?」
「け、、、ん、?」
「そう」
そっと抱きしめれば、ビクッと身体を揺らす彼女
「あっのね、研、、、私、学校に行かなきゃ、、、」
「行かないで」
「えっ?でも、昨日も休んじゃったし、、、」
「勉強は僕が教えてあげる。だからもう学校には行かないで」
「でっ、でも高校は卒業しなきゃ、、、」
「僕は君を愛してる。だから君がそばに居てくれれば他には何も要らないし、これからの君の生活は僕が支えるから心配しなくて良いんだよ?、、、、、それともマリンちゃんは僕の事が嫌いなの?僕と一緒に居るだけじゃつまらないの!?満たされないのっ!?」
ギュッと両肩を掴むと、辛そうな顔をするマリンちゃん
「いっ、たいよっ、、、痛いっ!」
「僕だって痛いよ!苦しいよ!悲しいよ!」
「っ!」
「君はっ、君だけはっ、母さんのように失いたくないっ、ずっとそばに居てほしいっ、だから、だからっ」
僕が両目から涙を流せば、悲しい顔をして抱きしめてくれるマリンちゃん
「うんっ、ごめんね、ごめんなさい。私で良ければ、研のそばに居させてください」
そう言って、優しく僕の頭を撫でてくれる
そんな彼女は気づかないだろう
「うん。そばにいてね、、、」
僕が笑っていることに
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