「日向先輩!」
お昼休みに2年生の教室を覗くと、丁度昼食が食べ終わって雑談していたのか、2年の先輩達が机を並べていた
「おぉ、どうした宮内」
「あ、あの、少しお話があるんですけど、その......」
「....っあーわかった。じゃあまた後でな」
「すみません....」
「気にすんな」
話をするために日向先輩と別の場所に移動する
他の先輩達に頭を下げたときに見えた伊月先輩の少し不愉快そうな表情が、とても悲しかった
「んで?どーした」
屋上で日向先輩と向かい合う
「あの、実は部活を辞めようと思ってて、その話を今朝リコ先輩にしたら、日向先輩にも話してみてって言われて...」
「っおー....マジか......ちなみに理由って聞いちゃいけない感じか?」
「えと.....その......私の今の気持ちじゃ、皆と一緒に部活をする資格なんかないんじゃないかって思って....」
「お前が今どんな気持ちなのか、無理して言わなくて良いけど、もう少しゆっくり考えてみたらどーだ?答えがちゃんと出るまで部活も休んでて良いし。他の奴らにはそれとなく言っておくから。な?」
「はい、ありがとうございます」
「気にすんな。あんまり思い詰めんなよ?俺は、お前はいつも俺達の為に頑張ってくれてるって思ってるから....」
そう言って私の頭をポンポンっと触ってから出て行ってしまった日向先輩
あぁ、私ってちゃんと断れないし、決断力ないし、本当にだめだな
そんな事を考えていたら、スカートのポケットにあったケータイが鳴った
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