「あの、リコ先輩、ちょっとお話良いですか?」
次の日の朝練終わり、皆が着替えてる間に、私はリコ先輩に声をかけた
「なぁにマリンちゃん、どうしたの?」
こんな私にも優しいリコ先輩に、胸が苦しくなる
「あのっ、急な話で申し訳ないんですけど.....部活を辞めようと思ってて.....」
「えぇっ?何でっ??」
驚いた表情に、どう答えたら良いのかわからなくなる
「いや、あの....特に大した理由は無いんですけど、その、私の今の気持ちのままじゃ、皆と一緒にバスケ部に居るのは失礼というかなんというか.....」
「.....わかったわ、無理には止めない。けど、日向君や....伊月君にも話してみて、それからまた考えてちょーだい」
「はい....ごめんなさい」
「良いのよ謝らないで.....」
悲しそうなリコ先輩の表情に、鼻の奥がツンとしたが、
私に涙を流す資格はない
だって、恋が理由で部活に出づらくなるなんて、真面目に部活をしている人達に失礼極まりないから
でも何でキャプテンの日向先輩だけでなく、伊月先輩の名前も出たんだろ.....
副キャプテンだからなのか、それとも私の気持ちは周りにバレていたのか.....
良いや、深く考えるのはもうやめよう。
キャプテンだけに話そう
伊月先輩はきっと優しいから止めてくれるだろうけど、その優しさに頼っちゃいそうだから、だめなんだ
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