「俺は.....宮内の事が大好きです。もう不安になんてさせない。言わないで後悔するよりなんでも言った方が良いんだって学んだからこれからは何でも言う。だから...そんな俺で良ければ、付き合って欲しいです」
頭を下げて、手を差し伸べてくる先輩
私は、深呼吸してから自分の手をのばした
「はい」
少しひんやりとした先輩の手を握ると、顔を上げた伊月先輩と目が合う
「もう、離さないからっ」
繋がっていた手を引かれ、先輩に抱きしめられる
「はい」
「宮内のこと、大切にする」
「ありがとうっ、ございます」
「泣かないで、笑って欲しいな。また目腫れるぞ?」
おどけたように言う先輩に、自然と笑顔になる
「そうですね」
「これからよろしくな、宮内」
「よろしくお願いします、伊月先輩」
「さて、部活行くか!」
「はい!」
先輩と手を繋いだまま、体育館へ向かう
上手くバランスが取れなくて、苦しかったこの世界
でもバランスなんか取れなくて良かったんだ
支え合えば立てるから
おわり
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