結局日向は5時間目が始まるギリギリ前に帰って来たので、宮内と何の話をしたのか、そしてどう返事をしたのか聞けないまま部活の時間になった






「あれ....宮内は?」





コガの言葉に、部員全員が体育館を見回す




「あ、あー....あいつ体調悪いらしいから当分部活休ませる事にしたから」




「えーっ?そうなのか?宮内大丈夫なの?」



「あいつ、朝は元気だったじゃねーか!」




コガと火神の言葉に一瞬困った表情をした日向



きっと、日向は彼女をフってしまったのだろう



だから彼女が落ち着くまで、部活を休ませたんじゃないか?




「あー、まーあいつ自身も凄く気にしてるみたいだから、あんまりその話について触れないでやってくれ」




「「「「はーい」」」」





「解決したところで、練習始めるわよー!」







カントクの一声でそれぞれ準備するために散らばる



俺は日向に声をかけた





「俺の事なんか気にしないで、宮内の気持ちを受け入れてやってくれよ」



「...はぁ?」




あからさまに何言ってんだこいつって顔をしてくる日向にイラっとする



「昼休みに宮内に告白されたんだろ?だから...」



「あー、お前勘違いしてるみたいだから言うけど、別に俺宮内に告白なんかされてねーぞ?」



「っは?」



「何か部活辞めようか悩んでるみたいだったから、答えが出るまで休めって言ったんだ。これ、他の奴には言うなよ?」



「えっ?あ、おう....」





そうだったのか.....



告白じゃなかった事には安心したけど、
何故宮内が部活を辞めようか悩むのか気になる



正直辞めて欲しくない



悩みがあるなら俺にも相談して欲しい



そんな事をボーッと考えていたら目の前で走っていた日向が首だけくるりとこちらを向いた




「そんなに必死になるんだったら早く告っちまえダァホ!」





告ると言う単語に、顔に熱が集まる





それと日向、声がデカい....





「伊月先輩は、宮内さんの事が好きなんですか?」



「気づかなかったぜ...っす」



「あーあ、バレちゃったね伊月ぃ〜」



「..........」



「水戸部が頑張れってさ」




「ほーらぁ、遊んでないでちゃんとアップしてちょーだい?あと伊月君、マリンちゃんの事好きなら明日相談にでも乗ってあげなさいよ?」






からかわれているのに、彼女の話題だと嬉しくて、そしてなんだか少し照れくさい







本当に俺は彼女の事が好きなんだな








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