宮地視点
マジバを出てから、高尾と緑間が気を使ってか、用事があると言って別れた
「宮内、家どっち?」
「こっちです」
「あ、一緒だから送るわ」
「ありがとうございます」
可愛い笑顔で見上げてくるから、思わず頭を撫でてしまった
そうするとまた嬉しそうに微笑んでくれる
抱きしめてぇ.....
抱きしめたいのを我慢しながら、歩くスピードを宮内に合わせる
「1人暮らしって色々大変だろ?」
「最初は色々大変でしたけど、今はもう慣れました!それに、隣に幼なじみが住んでるので色々助けて貰ってます」
「幼なじみ?男?」
女であって欲しいと思う
いや実際、女であっても宮内の隣に住めるとかうらやましいんだけど....
「いえ、男の子です。一つ年上で、別の高校に通ってるんですけど、その子もバスケ部なんですよ!」
「そっか」
男か.....
「私、いつの間にかバスケ部に囲まれてますね!中学の時も、バスケ部のお友達が多かったんです」
「嫌か?」
「いえ、優しい人いっぱいだし、楽しいし、嬉しいです!だから、先輩とも仲良くなれて良かったです!」
「俺も、宮内と仲良くなれて良かった」
本当に嬉しそうに言ってくれるから、また頭を撫でてやる
「あっ、このマンションなんで....」
そこは綺麗な、少し新しいマンションだった
「今日は送って下さりありがとうございました!」
「あぁ、後でメールして良い?」
「はい!」
「じゃあまた明日」
「はい、また明日!」
マンションの入口に立ったまま、笑顔で手を振ってくれる
ここなら俺の家と学校の間だし、また送れるかも
そう思いながら、ケータイに新しく入った彼女のアドレスを見つめた
可愛い英単語の後ろの4桁の数字は、多分誕生日だろう
彼女の誕生日を祝うときは、恋人として祝えたら良いな
[ 13/59 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]