ボス.....
新しい世界にやってきました......
今回は火薬の臭いがする煙に包まれています
もしかしたらおじいさんになっているかもしれません
いや、性別上あり得ないか
と思って、煙が収まったので前を向くと
茶髪で目の大きい、黒い服を着た少年
良かった
今回は服装のことで困ることは無さそうだ
いや、しかし目の前の少年はバズーカを持っている.....
もしかしたらこの世界も戦時中なのかもしれない
彼の後ろには日本家屋があるし.....
また似たような世界に飛んできたものだ.....
殺気を感じなかったので、しばらく目の前の少年と見つめ合っていると
来たときから後ろにあった気配が動いた
「おい、てめぇ何もんだ」
「えっ?」
ただならぬ殺気.....
そして聞き覚えのある声
「政宗様?」
ゆっくりと振り返ると
彼と少し雰囲気の似た、
少年と同じく黒い服を着た男性が立っていた
「残念ながら俺はその“政宗様”じゃねぇ。そしてお前は何もんかと聞いたんだ」
カチャッ
首元に刀を突きつけられる
咄嗟に自分の刀を使って払うと
先程より強い殺気が向けられた
「刀を持って真撰組に乗り込むたぁ良い度胸だ。てめぇ誰の回しもんだ?」
「えーと.....いきなりで信じて貰えないとは思いますが、異世界から参りました。貴方を殺しに来た訳ではありません」
彼の話の内容的に、ここは偉い人が居る所のようなので
とりあえず、刀を消して両手を上げる
こちらも、修行するために来たとは言え
無駄に戦うつもりはない
「土方さん、どうやらこの女、本当によそ者みたいですぜィ?」
刀を消した瞬間に、2人が息を飲むのを感じた
つまり、この世界では刀や物は消せないらしい
「すぐ信じるつもりはねぇーが、とりあえず取調室に連れて行く」
「へーい」
相変わらずピリピリする殺気を向けてくる瞳孔の開いた方と、ダルそうな茶髪少年に、
取調室に連れて行かれた
そういえばここも日本語だ
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