食事を真撰組の皆さんとし終え、お風呂にも入らせて頂き、
私の為に用意された部屋で寝る仕度をしていると、
そろ〜っと襖が開けられた
「あっ!こんばんは沖田さん。どうかなさいましたか?」
「.....」
着流しを着た沖田さんが、無言で近くまで歩いてくる
そして先程私が敷いておいた布団の上に座って私と視線を合わせる
「どうしました?」
「.....」
そう聞くと、視線を逸らされてしまった
「......」
「...総悟でさァ」
「えっ?」
「だから!総悟って呼んでくだせぇ!」
予想外の言葉に固まる私と
少し頬を赤くしながら、拗ねたように言う彼
しばらく見つめ合ったままでいる
「総悟....さん?」
「っ!....総悟でさァ」
「うん、総悟。」
呼び捨てで呼ぶと、嬉しそうに、そして照れ臭そうに笑いながら右手を伸ばしてきた
「もう一つ、お願い聞いてくれますかィ?」
さっきのはお願いだったのか。と思いながら、私の頬を触る手がくすぐったく感じたので、彼の手に私の手も重ねる
「うん。良いよ」
「今日は、一緒に寝てくだせぇ」
「わかった」
私がオッケーすると、すぐに布団の中に入り込み、顔を見上げてくる
「マリン、早く、電気消してこっちに来てくだせぇ」
「はいはい」
甘えてくる彼の言うとおりに電気を消して、布団に入ると
総悟が私の体に腕を回してきた
何か悲しい過去があったのだろうか、
そんなことを思いながら、彼の頭を撫でてやると、安心したのか
すぐに彼の寝息が聞こえて来たので
私もすぐに眠ることにした
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