ポケットに手を突っ込んだまま街の説明をしてくれてる土方さんと、相変わらず私の腕に引っ付いたまま、時々土方さんに毒を吐く沖田さんと、一通りの見回りを終えて屯所に帰ろうとしたとき







「あぁれ?真撰組に女の子なんて居たの?」



本日何度目かの質問が聞こえたので振り返ると、
ダルそうな表情をした、銀髪で天パの、腰に漢字が書いてある木刀を差した男性が立っていた




着物の着方も面白い




「あぁ?てめぇ万事屋、何の用だ」



声が聞こえた瞬間から何か殺気出してると思ったら、どうやら知り合いらしい





それにしても知り合いにまで殺気を向けるとは恐ろしい人だ....



「あぁー?だから女の子居たの?って市民が質問してんだろーが。てか、総一郎君はどうしたのそれ.....」



「旦那、総悟でさぁ」



「それにしてもまた、随分と可愛い子が入ったんだねぇ、俺としては入れたいんだけどね?」



男性の言っていることの意味がわからず、首を傾げると、
両肩に手を置かれた



「えっ?ちょっ、何この子!首傾げちゃってこの子!ちょっ!貰って良い?良いよね、ありがとう!」


「はぁ!?やらねぇよ!つか手、離せ!公務執行妨害で逮捕すっぞ!」


「なぁ、名前何て言うんだ?」


「マリンです」


「おぉ〜マリンちゃんか、可愛いねぇ名前も!どう?そこのドSとマヨ方なんかほっといて、俺と甘くて旨いパフェでも食べに行かない?」


「いえ...仕事中なので.....」


「おいコラ!無視すんな!」


「んだよマヨ!邪魔すんな!」


「誰がマヨだ、上等だ!」


そのまま殴り合いを始めようとしていたので、慌てて間に止めに入る


「ちょっと、土方さん!」


「「「!」」」


右手で万事屋さんの手を、左手で土方さんの手を掴んだまま土方さんの方を向く


「市民に警察が手を上げて良いんですか!?早く帰りましょうよ?」


「....お、おう、わりぃ」


「マリンちゃんって、アレ?実は最強!って人なの?」


「えっ?そんな!私はまだまだですよ!」


万事屋さんが口元をひきつらせながら聞いてきたので、慌てて二人の手を離して左右に振る



すると




「死ね土方ァァァァァァ!」



いつの間にか隣に立っていた沖田さんに腕を引かれた





バズーカを持った沖田さんに.....



「うわってめ、ちょっ、待て総悟っ!」


「うるせぇぇぇぇ!」




ドカーン!




「えぇぇぇぇ!?何で俺までぇぇぇぇ??」



「さ、帰りやしょうかマリン」




「う、うん.....」



土方さんと万事屋さんにバズーカを撃った沖田さんは、スッキリとした表情をして、再び私の腕に引っ付いて歩き出した




常に殺気を出している土方さんよりも、

沖田さんの方が怖いのではないかと思ったマリンだった








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