「僕はもっと、マリンと一緒に居たいんです....」
「うん.....ごめんね?」
私が謝ると、彼は私を抱きしめる力を強めた
「謝らないでください.....マリンは悪くない....ただ...」
「ただ?」
「不安なんです....マリンが離れて行ってしまいそうで....」
段々声を小さくする彼の腕を抜け、隣に座る
「あっ...」
私が少し離れた事がショックだったのか、悲しそうな顔をして、隣に座ったまま、私を抱きしめようと手を伸ばしてくる
「どうしてそんなこと思うの?」
伸ばされた手を両手で包み、抱きしめられないようにする
すると彼は、泣きそうな顔をして見つめてくる
「僕が....」
「ちゃんと目を見て話して....?」
そう言うと、瞳を潤ませたまま私の目を見る彼
「僕が....弱いからです....」
耐えきれなくなったのか、視線を下に向け、吐き出すように言葉を続ける
「ヒーローとしての僕は強いつもりです!でも.....貴女の前では弱くなってしまう!.....だから貴女が僕に疲れて、嫌になって、別れようなんて言われたら.....僕は.....僕はっ」
泣き出してしまった彼を座ったまま抱きしめ、背中をさすってあげる
「大丈夫だよ、バーナビー....」
「でも実際、僕は貴女に迷惑をかけてしまってるっ」
「迷惑なんて思ってない。嬉しいなって思ってるよ?」
「うれ....しい....?」
「うん。バーナビーが、私に甘えてくれて、素直に思っていることを言ってくれて....」
「マリンっ」
私の名前を呼んで、抱きつきながらしゃくりあげる彼に、
さてどうしようかと悩む私....
いや、幸せなんだけど、この状況は幸せなんだけど、
でもこの状況的に報告し辛い....
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