「マリン、これをみて欲しい…」






「そ、それは!!」






8代目が引き出しから取り出したのは、5つのリングと小さな四角い箱だった…






「もしかして…匣(ボックス)兵器ですか?」







「あぁ。まだ試作品だが、これは開けると他の世界に行く事ができる」







「他の…世界にですか?」







凄い…匣兵器を見ること自体凄いと思えるのに、
他の世界にも行ける物とは…










「と、言うことで、マリンにはこれから約5ヶ月間修行をしてきてもらう」






「修行…ですか?」







「あぁマリン。お前は確かに、剣や銃を使いこなし、単独ミッションだろうがなんだろうがなんでも完璧にやるほど強くなった」





「そんな、私はまだまだです」






「そうなんだ。お前は、知るべき事を知らずに育ってしまった。そこが唯一の欠点だ」






「知るべき事とは?」





「それはこれからの旅で自分で気づき、学んで来なさいこのボックスはお前にあげよう」






「えっ!?これを頂いてもよろしいのですか!?」






「あぁ。これはこのリングに死ぬ気の炎を灯し、この、リングと同じ形をした部分に射し込むと開く。するとお前のみが異世界に飛ぶ。これはそういう匣だ」







「5つあるということは、持続させる為にはこの匣が必要、と言うことでしょうか?」







「いいや、一つの箱で一つの世界に20日間程居ることができる。時間が経つとこちらの世界に自動的に戻されるんだ。一度戻ってきたら、少し休んでから次の世界に行くといい」



「20日間程ということは、いつ戻ってくるか細かくはわからないという事ですね?」





「あぁそうだ。我々の力が通用しない相手がいる世界もあるかもしれん。気をつけて行っておいで」






「あの…銃や剣を持っていっても良いのでしょうか?」







「あぁもちろんだ。恐竜の世界に飛ばされるかもしれないからね」







いたずらっぽく笑われてはいるが、
きっとそれもあり得ないことではないのだろう







「行くときは声をかけなくて良いからな。さぁ、今日は明日の支度をして早く寝なさい」







「はい!!失礼します!!」







私は、匣とBOX兵器を持ち、8代目の部屋を後にした






私がまだ知らないこと。それを見つけて、少しでもお父様の力になれるよう努力をしよう…

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