告白






「ケイカ!」


後ろから聞こえた声に振り向くと、息を切らしたシャルティエが駆け寄ってきた。どうしたの?と問えば、シャルティエはにっこり笑って「手を出して」と言った。言われるままに手を出すと、シャルティエはポケットから取り出した「何か」をケイカの手に乗せる。


「シャル、これ」
「ケイカがソーディアンチームに入った、お祝いです」

「、いいの?」
「勿論。
これはケイカのためのものですから」


シャルティエは、ケイカに装飾品のルビーを贈った。この時代でもかなり高価なもので、天上軍との戦いでただでさえ大変な時期、手に入れるのも困難なはずなのに。


「ありがと、シャル
すごく、嬉しい…っ」

「え、ケイカ、な、泣かないで!」


ぽろり、泣き出したケイカにどうしたらいいかわからず慌てるシャルティエに、ケイカは思わず抱き着いた。シャルティエはぴたりと動きを止める。その顔は真っ赤で、ケイカの背に手を回そうかとそわそわしていた。


「シャル、わたし、わたしね」
「ゆっくり、落ち着いてください
ちゃんと、話を聞くから…ね?」

「っ、私、シャルに好きって言われて、すごく嬉しかった
私なんかで、いいのかなって、悩んだし、すごく、ドキドキしたの」


シャルティエの胸に顔を押し付けて話すものだから、その声はシャルティエにしか聞こえていない。


「好きって感情…よく、わかってなかったけど、やっと分かったの


…私も、シャルが好き」



「告白」


(一緒にいられたらと願う)



20121121

好きだと自覚して、告白でした。



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