※第8話:Game(&Fete).6






 (あぁ〜、朝からこけしちゃんに癒されて、本当にわたしはあったかいよ!こけしちゃんはきっと、いいお嫁さんにな)
「お前のセリフはムダにお伽話だな。」



 …………………でぇっ!?


 (でぇえ―――――――――っ!?)



「ぎゃあ!薔さん!いつからそこにいらしたんですかぁ!?」
「お前がやたらと第二位を連発していた、一発目の時点ですでにいてやったぞ?」

 ………ひぇぇぇぇえ!


 言うまでもなくこけしちゃんとは違うあたたかさ、むしろあつさをナナに与えている、薔は今朝はオシャレなヘッドフォンをつけていた。
 そしていつもどおり堂々と席に着いて、瞳を閉じていた。
 さらに言わせてもらうと、彼は堂々の第一位であった。
 …………………たぶん。




 (なにを聴いてらっしゃるんだ?)

 やたら気になるよ!?
 音楽!?英会話!?


「おい、」

 ………………は!!


「はいはい!?」

「なに見てんだ?また見られてーのか?」



 ひゃぁあっ……………!!



 ナナは、耳まで真っ赤にすると、黙ってまえを向いてた。
 顔だけはね。
















 そして、吉川が入ってきたので、朝のホームルームが始まった。
 吉川はなにか楽しそうだったが、だれもなんとも思わなかった。

[ 85/550 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る