小休止をする13時
「そろそろお腹減ったね。バレットに送ったらご飯にしよっか」
「そうだな」
「えっとー……、あ」
「また何か問題か」
「バレット、電話番号しか教えてくれなかった……」
「それなら今度会った時に──」
「えぇー、せっかくいい調子で送ってたのに! そうだ、電話してアドレス教えてもらおうよ」
「バレットにメールをする用でもあるのか」
「ないけど。でもここまできたら欲しいもん、電話しようよ」
「電話ならイリスがするんだな」
「はーい」
「もしもし?」
「もしもしバレット? 久しぶりー」
「お前誰だ?」
「(かけ間違えた!?)ししし失礼しました!」
「もしもし」
「……もしもしバレット?」
「だからお前、誰なんだよ」
「(また同じところかけちゃった!)……さ、さよなら!」
「もし」
「だからお前誰なんだよしつけーな!」
「うわっ!……ってあれ、その声はやっぱりバレットなんじゃ……」
「だーかーらー! てめえは誰なんだ!」
「あ、イリス、イリスです」
「ったく、イリスならイリスって始めに言いやがれ。それで?」
「……え?」
「え、って。用があったからしつこく掛けてきたんだろーが!」
「あ、そうだった。バレットのメールアドレス教えて欲しくて」
「アドレスだあ? めんどくせえな。番号知ってんなら別にいいだろ」
「じゃあ私がアドレス言うから、バレットがメール送ってね」
「なんでそうなんだよ! 俺の話聞いてたのか」
「えっとねー、私のアドレスは」
「だー! わあったよ、俺が言うから一回で聞き取れよ。marin──」
「ちょ、待った、早い早い」
「どんくせえな、早くしろ」
「むー! ヴィンセントに忘れられてたくせに──っ! ちょっと離してよヴィンセント!」
「それは言わない約束だ」
「う……ごめん。私だってヴィンセントに謝ったんだから、バレットもゆっくり言ってよね!」
「知ったこっちゃねーよ!!」
四人目、なんやかんやでちゃんとイリスを構ってあげる優しいバレットへ、送信完了!
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