青春デストロイ!? | ナノ





青春デストロイ!? 第02話


日にちは流れ
撫子、初めての登校。

そして絶句した。

「……………デカァ…。三次元にもこんな学校が存在したんかぁ…。とりあえず職員室行こ。」

すんなりと職員室についた。どんなに広くても地図があったらたどりつきますよね。
迷子になってイケメンに会うというフラグは存在しなかった。

「失礼します。今日から通うことになってる椿崎です。」

「俺が担任だ。よろしく。」

「よろしくお願いします。」

「にしても長い靴下だなぁ。」

「いけませんでしたか?この学校スカート短くて足さらしたくなかったんでニーソを履いたんですけど…。」

早い話絶対領域を確保している制服だ。

「大丈夫、大丈夫服装に対して校則無いから。じゃ三年H組の教室行くぞ。」

撫子は担任に着いて移動した。撫子が教室の中にはいると身長デカァ…と言う声がちらほらと聞こえてきた。
言われ続けてきた言葉だったから気にはしないが。

「席につけー、転入生を紹介するぞ。」

「岡山県の学校から来ました椿崎撫子と言います。岡山県出身なんで方言が出てきてもスルーしてくれると嬉しいです。
こんな私ですがこれからよろしくお願いします。」

ペコリと頭をさげる。

「じゃあ、椿崎の席は一番後ろの窓側な。」

撫子は言われた席へと移動した。
授業中落書きをするにはもってこいの場所だ。

とりあえず隣の席の男子に挨拶しよう。

「よろしく。えーと…。」

「よろしゅう。俺は忍足侑士や。」

「忍足君、大阪の人なん!?」

「小学校までは大阪や。」

「…方言バリバリだね……。」

「大阪に誇り持っとんや!!それに方言ってかっこええやん!!」

方言について暑く語る忍足侑士だった。

「そっすね…あ、一時間目って何の授業?」

「あぁ、あの先生や。でも授業はせんと思うでぇ。」

「へ?なんで?」

「先生!次の時間先生の授業せずに椿崎の質問タイムにしても良いですか!?」

クラスメイトの誰かが叫ぶ。

「良いわけあるか!!……今回だけだぞ。この学校に転入生は珍しいからな。」

沸きだつクラスだった。

けっ計算してないぞ!質問タイム…だと…
なんて言う拷問?パンピに擬態せなっ…
俺はパンピ俺はパンピ俺はパンビ…?


「ねぇ椿崎さん、方言喋って!」

「はぃ?」

「だから方言!だって岡山県の方言ってやーさんっぽいんでしょ?聞いてみたいよ!!」

「じゃあなんて喋りましょうか?」

「椿崎さんこんなんどや?」

「はい?忍足君、何?」

「『ふざけるな、何のために戦ってると思ってるんだ。またみんなで花火見るんだ。雪合戦するんだ。だから戦うんだ。だから強くなるんだ。それなのに、君が居なくなったら意味ないじゃないか!!』どや!!」

「………忍足君…それ。」

REB○RN!だよな。

「アハハハッ忍足何言ってんだよ。まぁそれでいいや椿崎さん言ってみて。」

「えーと…『ふざけんな、何のために戦っとると思っとん。またみんなと花火みるんじゃ。雪合戦するんじゃ。じゃけん戦うんじゃ。じゃけん強くなるんじゃ、なのん君が居らんくなったら意味なかろうが!!』…かな。」

「お…おぉ、濁点多いね…。」

言うなクラスメイトA…。

「椿崎さんって背が高いよね!いくつ?」

「170cm超え…。」

「へぇ、おっきいね!じゃあ前の学校では何の部活に入ってたの?」

「文芸部だよ。」

「文芸部…やて…。」

ちょくちょく会話に入ってくる忍足。

「じゃあこの学校でも文芸部に入るんだ?」

「うん、そのつもり。」

「椿崎さんってテニス部の誰が好き?うちのテニス部ってカッコいいよね。」

クラスメイトの誰かが言った言葉に撫子はフリーズした。

「テニス部…無理、生理的に受け付けない。」

「え?何で…。」

「というよりテニスをしてる人無理。私ちょっと小学校の頃、テニスしてる人といざこざがあって…。」

「そうなんだ…。」

「椿崎さん、それ部長には言わん方がええでぇ。」

「言わない、言わない。そもそも関わるつもりない。」

「さよか。」

一時間丸々質問攻めになった撫子。
疲れ切っていた。
つかの間の休憩時間。クラスメイトは質問しきったのか撫子から離れていった。

「疲れた…私のライフはもうゼロよ…。」

「お疲れさん。疲れとるとこ悪いんやけど俺の質問に答えてくれへん?」

「なに…忍足君?」

「南の反対は?」

「北。」

「右の反対は?」

「左。」

「攻めの反対は?」

「受け……あっ!!」

「ダウト。」

こんなにも早くバレるとは思わなかった撫子。

「忍足君…この事は禁則事項です。」

「うはぁ、良かったぁ。この学校こっちの人全く居らんてつまらんかったんやぁ。色んな意味でよろしゅうな。」

「忍足君。君はこっちの人だったんだ。残念なイケメンだね。私も転入初日からこっちの人を見つけるなんて思っても見なかったよ。これからは親しみを持って忍足と呼ぶことにするよ。」

「名前じゃないんかい。俺は撫子って呼ばしてもらうわ。」

「どうぞお好きに。」

「ジャンル教えてもらってもええ?ちなみに俺はアニメ、漫画、ゲーム、小説全般の見る専」

「私もだいたい一緒。でも創作もするしコスもする。あと笑顔動画にうpしたり…やれること全部やってる。」

「そうなんや、笑顔動画で探してみてもええ?名前なんなん?」

「本名、撫子でやってる。」

「そか!!」

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