青春デストロイ!? 第86話 「では…準優勝、おめでとうございます。 後一歩のところでしたのに…。」 「いいえ!!お姉様のクラスに負けるなら本望です!!」 女子は負けたことに納得。 「クス…人気なのですね。」 「ハイ!!」 やっべ、マジかわいい。 「では…このクラスからは私が指名させていただきます。 あなたとあなた、前に出てきてくれる?」 指名された事に喜んで出てくる男子二名。 卑怯者と撫子の髪の毛を掴んだ奴だ。 二人に嫉妬の目(男子から)と軽蔑するような目(女子から)が向けられる。 「二人とも活躍したそうですね?」 「はい!!女子のくせにデカくて恐怖で人を締め上げるようなヤツを倒そうと頑張りました。」 「そいつがなんで女子から支持されるか分かりませんよ!!なぁ、みんな!!」 と3A男子に同意を求める。 男子は撫子がこの場にいないと思っているので好き勝手に言う。 3A女子は撫子を庇うように反論する。 そしてフロアは凍り付く。 何故かって?それは撫子が恐怖だけの人ではないと理解していてもこの展開は血の雨が降ると思っているからだ。 その判断は正しい。撫子の口元がピクピクとひきつっている。 忍足は胸の前で十字をきる。 「言い争いは止めて下さい!! フロアを見て下さい、あなた達の姿を見て呆然としてますよ。」 撫子の姿を見て生徒達は固まっているのだが。 「あ…すみません。」 注意されたのに鼻の下を伸ばしまくっている二人。 「分かればいいのです。 ではもう少しこちらに近づいて下さい。」 マイクのスイッチをOFFにする。 「ねぇ、君達。私の正体知りたくない?本当の名前知りたくない?」 「「知りたいっす!!」」 「私、椿崎撫子だぜ?」 「「…え?」」 にやけていた面がだんだんとこわばり、冷や汗が流れる。 「痛かったなぁ、髪の毛引っ張られて。痛かったなぁ肘や膝を擦りむいて…ねぇ君達も同じ目にあってみる? それに私の子猫ちゃんを、なんていう目に合わせてくれたんだ?あん? そうだ、私前からやってみたかったことあるんだよねぇ、それはもちろん園崎魅音式の拷問なんだけどね?」 妖艶に微笑み撫子は手を卑怯者の男子の頬を弄ぶように撫でる。 「こっちの君、君は身動きが取れないように鎖で括って両手は磔みたいに横にのばして括りつけようか、もちろんこんなところで拷問は終わらねぇよ?その時私は君の顔を眺めるんだ。恐怖に歪んで心底可笑しい顔をしてくれるんだろうね? それから利き腕の方から思いっきり包丁を突き刺してあげる。君は聞いたことないぐらいの音量で叫ぶんだ。何回ぐらいで神経が切れて痛みを感じなくなるんだろうね?その時にはちゃんと反対側の腕に突き刺してあげる。良い声で啼いてネ? あぁ、やっぱりこんな目には遇いたくないかな。勿論私は優しいから逃げ道を作っといてあげるよ。 そっちの君は首にロープを付けて吊るしてあげる。あ、完璧に吊るさないから安心して?爪先立ちをしたら地面に足がつく高さにするから、いつまで背ぇ高続くんだろ?観察しとたいなぁ。マスターでも呼ぼうかな? そうだ一つ忠告しといてあげるよ気管を絞めて死ぬのって何よりも辛いからね?死にざまも無様だよ?穴という穴から色んなものが出てくるんだ。涙、鼻水、唾液、排泄物、あぁ汚い。そんな様を君の好きな人に見てもらおうか…ゴメン君の好きな人は桃の姫君、私だったね。あはは、どう?好きな人にそんな無様な姿を見られるのは、 死に方の話だけど自分の体重で頸椎をへし折ることもできないから一っ番楽な方法は使えないよ。ちなみに死刑囚の死因のほとんどがこれだから。 後は動脈を絞めるっていう方法もあるけどそれは自殺するみたいにするんじゃぁ無理だから、絞まる位置が全然違うんだ。残念だったねこれだったら数十秒で死ねるのに。だから君には何分間も苦しんでもらおうかな。 あ、そうだ。逃げ道の話だったね。二人ともあわせて1万回『ごめんなさい』って謝ったらその時に拷問はやめてあげる。命が終わるまでに頑張って言い終えてね?」 私って優しいだろ?と、 「それとも……ここで土下座して謝る?今ならそれで許してあげるよ?」 どうする?と笑顔で問いかける。 しかし、目は笑っていない。 「「すいませんでした!許して下さい!!」」 男子二人は光の早さで土下座をする。 「うわ、やっべ面白れ。」 カシャリと写メを撮る。 土下座の姿を見た生徒達は当然だよね、という気持ちで二人を見る。 味方が存在しなかった。 「ん、もういいよ。許す。」 「「本当か!?」」 「もちろんだよ、君たちはこんな全校生徒の前で謝罪してくれたんだ。 これで許さなかったら私はただの鬼だよ。 ね、これからは仲良くしてくれるかな?」 さっきとは裏腹にニコリとマリア様の様にほほ笑む。 「「っ!!はい、許してくれてありがとうございます!!」」 「じゃ戻って、クラスの人に私の正体をバラして。 あ、跡部にはバレないようにね。」 「了解っす!!」 二人はクラスの輪に戻っていった。 [mark] [mokuji] |