青春デストロイ!? 第80話 そしてボールは… 撫子のコートに入る。 「っしゃぁ!!」 「流石っす姉御!!」 「お姉様素敵です!!」 撫子のクラスは最高潮に。 「さぁて…パーリーの始まりだ!!」 ゲームが開始されて数分撫子は自分を突き飛ばした男子を発見した。 「よく見りゃぁやっぱ居んじゃん。この卑怯者。」 指摘された男子はびくりと体を強ばらせた。 「痛かったなぁ…つーか今でも痛てぇよ。見せてあげようか?」 撫子は包帯を隠すために長袖長ズボンだった体操服を脱ぎ半袖半ズボンになる。 息をのむ撫子のクラスメイト。 当たり前だ。負傷していながらもあれだけ活躍したんだから。 「さて…動きやすくなった。貴様をフルボッコにしてやんよ!! 子猫ちゃん&舎弟共応援よろしく!!」 頑張って下さい!と声援が飛ぶ。 撫子はとりあえず他の男子を当てることに集中した。 何故かって?恐怖は宣言してから実行されるまでの時間が一番精神的に辛いからだ。 「だって恐怖が一瞬で終わったらつまらないじゃん?」 「撫子…どこでそんな知識……怖いわ。」 「もちネットサーフィンで!こう病んでる系は制覇したつもりよ?」 こうしている間にも試合は続く。 が撫子が思うようにゲームが進まない。 跡部が邪魔をしているのだ。 「跡部貴様邪魔じゃー!!どけぇ!!」 「ハッ誰が!!負けるわけにはいかねぇんだよ!!」 「チィ、こうなったら…しゃーねー…あーあ、あ゛…。」 忍足が気づく。 「3H耳塞ぎぃ!!」 3Hメンバーは咄嗟の事ながら耳を塞ぐことに成功した。 タッチの差で撫子が叫ぶ。 「僕ちゃんの美技に酔ってくだちゃい!!」(跡部) 辺りは爆笑の渦。 跡部も膝から崩れ落ちた。 その隙に撫子は跡部を当てた。 それを合図に耳を塞いでいた手を離す。 「っしゃー!!邪魔者は居なくなったぁ!!けど…ボール返ってこい!こっちに来い!」 跡部を当てることには成功したがボールは相手チームのコートに留まってしまった。 相手チームのほとぼりが冷めるまで暫しの休憩時間。 「お姉様!!」 クラスの女子が駆け寄る。 「ん?なに?」 「そのお怪我っ…いつ!?」 泣きそうな顔で問う。 「あぁ、一昨日から昨日にかけてだよ。 大丈夫、包帯巻いてるけどそこまで酷いものじゃないよ。」 「じゃぁ何で巻いとるねん。」 「…厨2万歳。 おっと、私のために泣かないで。」 「お姉様っ…。」 「心配しないで!!そうだ証明にこれで優勝するよ!! そしたら私は元気って証明されるよね!?実際元気なんだし!! 勿論君の事も護るぜ?」 「…っはい!!」 「さて、相手も復活し始めたようだし、行きまっせ!!」 試合開始である。 そして事件は起こる。 [mark] [mokuji] |