会話文・短文 (タイトル一覧)
節操ありませんので注意

となり(11/06/08)
 晴れたる入学式。俺はあしつ、で、右端の一番前。後ろは見知らぬ顔。3番目は同じ小学校。
「う、つくしくない……うう、ああ……」
 左隣。
「き、君、きみ」
「はー、俺?」
「そうだ」
 焦点の定まらない目。異常に白い肌。震える声。
「ホラー……」
「ほっ、ほら?」
「何でもない。なんだ?」
「君の机が、歪んでるから……位置を合わせられない……!」
 俺は机を見る。ほんの少し右が手前に来ているだけだった。
「きっちり、床のこの線に合わせてもらえないか」
 名札を見る。しろ……。
「しろさぎ」
「しらさぎだ! 読み間違えるなんて美しくない!」
「確信した。お前とは一生相容れんわ」
 見開いた目。案外綺麗な顔をしている。こちらから願い下げだと呟いた唇を見て、俺は数秒前の自分の発言をほんの少しだけ後悔した。
(阿志都と白鷺)
(初対面)


本日は此にて(11/06/07)
「……ふあ」
「おはよう。もうみんな帰ったよ」
「……」
「何?」
「起こせって……」
「ぐっすりだったし」
「今、片付け?」
「うん」
「手伝うけど」
「それより絵の具とかしまって」
「はいすみません。あとで手伝います」
「もう終わった。僕帰るね」
「一緒に帰ろ」
「やだ」
「何だよ……」
「早くしてよね」
「待つんじゃん。やだ白間さんったら」
(絵嶋と白間)

果ての一歩先(11/06/06)
 大きく息を吸って吐いて、果てを見据えた。遠いなあって口にはしないけど、きっと貴方もそう思っている。大丈夫ですよ。大丈夫じゃないかもしれなくても貴方は大丈夫なんでしょう。億万長者! 最初は笑っちゃいましたけど、貴方の目にはしっかりとそれが映っていて、だから、俺は貴方についていくと決めたんです。少し遠いだけの未来を追いかけていきましょう。俺は後ろにいますから。
(善水→ドリーム)

BC(11/06/05)
「面白い言葉を教えて」
「うーん……KY、とか?」
「KY?」
「ちょっと前に流行らなかった? 空気読めない、って」
「KY」
「うん」
「KY」
「……」
「KY……」
「き、気に入ったの?」
(文ちゃんと入来院)

来たれバイリンガル(11/06/04)
「あっ!」
「……ん」
「あー、仁平くん駄目じゃない! 白間くんの服汚しちゃ!」
「わざとじゃないししょうがないよ……うん」
「……ん」
「『すまない白間』」
「ん……」
「『洗って落ちてくれたらいいんだが……』」
「ん」
「『正直死んで詫びたい気持ちでいっぱいでヤンス』」
「んっ」
「『なんなら一生奴隷にしてくれ!』」
「全然……違う」
「やっぱり? てへっ」
「ていうか話せるなら話そうよ!?」
(白間と仁平と華吹)

孤独とメジューム(11/06/03)
「お前つまんなそーだな! 特別においらが遊んでやるよ!」
「今……絵描いてるから」
「ほんとー? んじゃおいら描いて描いて!」
「結構です」
「なーんーだーよー! 描けよー!」
「あー、分かったって」
「やたーっ! 言ったぞ! 言ったからなっ!」
「……」
「そーだ! おいらもお前のこと描いてやるよ! 嬉しいかー?」
「嬉しい嬉しい」
「おいらも嬉しいぞーっ!」
「俺も嬉しいよ」
(スターと絵嶋)

氷のまなざし(11/06/02)
「あれ、こんなところで」
「おー! 久々だな、えっと……毛!」
「猿渡ね。そちらは?」
「ちびすけだ」
「柴礼です」
「そっか、よろしく」
「最近会ってないからさびしかったぞ!」
「名前覚えてなかったじゃない」
「わっ、わかってた! あえてボケたんだ!」
「はいはい」
「……」
「あっ、ちびすけ! どこ行くんだっ? おすわりー!」
(なんかすごい睨まれてたような……。)
(猿渡と政池とシバレル)

破傷風情(11/06/01)
「空野さん!」
「ん?」
「また騙したな……ランドマークって何? って訊いたら国の名前って言いましたよね!」
「ごめんね、それ嘘」
「知ってますよ!」
「中谷くん」
「何……」
「僕の言葉を鵜呑みにするのはちょっとねえ」
「知ってますってば」
(中谷とクール)

小さい方が(11/05/31)
「おいそこの小さいの! おとなしく俺の配下につけ!」
「ちょっとこの様子ではまずいよ、ってやつだね!」
「将を射んと欲すればまず馬を射よ! だ! いいからおとなしく従え!」
「仁平くんに意地悪しないでよね!」
「意地悪じゃない」
「というか温暖化くん」
「徳永だ」
「僕別に仁平くんの本体ってわけじゃないよ?」
「やたら冷静にツッコまれた……くあー! なんたる屈辱!!」
(徳永と華吹)
(*挺身→)


挺身(11/05/30)
「おいそこのでかいの! おとなしく俺の配下につけ!」
「ん」
「ん。ってお前……いいのか!? プライドとかその他諸々は!!」
「ん」
「そうか、これは罠ということか……! いつか反旗を翻すつもりなんだな! ちくしょおお!」
「ん」
「ん。ってお前ええっ!」
(徳永と仁平)
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