5.※
「ぁ、…ンッ…!」
背後から包み込むように抱きしめられる。距離をなくした体温がとても心地良い。
回された腕のうち一本は下に伸びていて、隠すものがなくなったそれに直接触れて、そっと握っては揉んでくる。
ぎゅ、と痛みになる直前の強さで握られたかと思うと、裏をなぞり上げて根元を擽る。
上下に擦られて、遊ぶように先端に軽く爪を立てられると、もう喉から出てくる上ずった声を噛み殺す方法はなかった。
「レパ…、う、…ッ、」
下半身に意識を持っていかれていると、グリッと胸を潰された。不意打ちの刺激に喉から引きつったような悲鳴が漏れる。
なのに、手加減する気配もなく胸全体を揉まれて、息をする暇を与えられずに爪で弾かれた。弄られた場所が疼く。
自分で触るのとは全く違う刺激だった。
強烈な快感が背筋を駆け上がってきて、足腰から力が抜けてくる。
レパードが股の間に足を入れて支えてくれていなかったら、俺はとうにこの場にへたり込んでいただろう。
「腰が抜けちまった?」
耳のすぐ傍で笑う声がした。クッ、クッ、とレパードの息が耳たぶにかかる。
ペロ、とひどく熱い舌が耳の裏を這う。ザラザラとした舌は、まるで味わうようにゆっくりと移動して首筋まで下りた。
ちゅ、ちゅ、と音を立てて啄まれる。
だが、その唇は一瞬だけ止まった後、首筋の比較的高めの位置をきつく吸い上げた。ピリッとした痛みに痕を残されたと知った。
「ッ!お前、見えるとこには…!!」
「見えねぇとこならいいんだなぁ?」
「そういう話じゃない!残すなと、ァ、」
下を握ったままの手に力を込められて言葉が途切れる。否応なく乱れた息に、端正な顔が意地悪く笑ったのが分かった。
(こいつ、自分にとって都合の悪いことは俺に言わせない気だ!!)
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