×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


5.※


「ぁ、…ンッ…!」

背後から包み込むように抱きしめられる。距離をなくした体温がとても心地良い。

回された腕のうち一本は下に伸びていて、隠すものがなくなったそれに直接触れて、そっと握っては揉んでくる。

ぎゅ、と痛みになる直前の強さで握られたかと思うと、裏をなぞり上げて根元を擽る。

上下に擦られて、遊ぶように先端に軽く爪を立てられると、もう喉から出てくる上ずった声を噛み殺す方法はなかった。

「レパ…、う、…ッ、」

下半身に意識を持っていかれていると、グリッと胸を潰された。不意打ちの刺激に喉から引きつったような悲鳴が漏れる。

なのに、手加減する気配もなく胸全体を揉まれて、息をする暇を与えられずに爪で弾かれた。弄られた場所が疼く。

自分で触るのとは全く違う刺激だった。

強烈な快感が背筋を駆け上がってきて、足腰から力が抜けてくる。

レパードが股の間に足を入れて支えてくれていなかったら、俺はとうにこの場にへたり込んでいただろう。

「腰が抜けちまった?」

耳のすぐ傍で笑う声がした。クッ、クッ、とレパードの息が耳たぶにかかる。

ペロ、とひどく熱い舌が耳の裏を這う。ザラザラとした舌は、まるで味わうようにゆっくりと移動して首筋まで下りた。

ちゅ、ちゅ、と音を立てて啄まれる。

だが、その唇は一瞬だけ止まった後、首筋の比較的高めの位置をきつく吸い上げた。ピリッとした痛みに痕を残されたと知った。

「ッ!お前、見えるとこには…!!」

「見えねぇとこならいいんだなぁ?」

「そういう話じゃない!残すなと、ァ、」

下を握ったままの手に力を込められて言葉が途切れる。否応なく乱れた息に、端正な顔が意地悪く笑ったのが分かった。

(こいつ、自分にとって都合の悪いことは俺に言わせない気だ!!)
[ 219/489 ]

[*prev] [next#]
[top][mokuji]
[しおりを挟む]