囚ーtorikoー | ナノ






――その時。
爪先から頭の先まで、軽い電流が突き抜けていった。

「…っく」

与えられる刺激に唇を噛んでナルトは声が出るのを堪えていた。
耳元に微かに聞こえてくる衣擦れの音。異質な粘着質の音。自分の息を殺す声。
それをナルトは何処か遠いところで聞いた。
鼻につく濃厚な香の匂い。じん、と頭が痺れていく錯覚…そして身体の中心から熱が生まれて全身を、心を支配していく。それだけに意識が持っていかれる。

「…ぁ、」

それを堪えようとすればするほど、それに絡む舌の生ぬるい感触に身体が敏感に反応してしまう。

「…っ、ふ」

切なげに吐息をつけばヒクヒクと上半身を支える両足が震えて、もどかしい。
ナルトは、両手を無意識に伸ばして絡みつく女の髪を抑え、知らずに腰を振りそうにな
る。
狭い口腔内に自分自身を突き上げて熱を、吐き出したい衝動に駆られる。
(あ、…どーし、て)
甘い息遣いと、熱い舌先で変わっていく、身体。

カカシと同じようで違うその行為にナルトは我を忘れそうになる。





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