囚ーtorikoー | ナノ
「…ぁ…、あぁ……」
――腕の、檻の中。
掠れた悲鳴とも、喘ぎともつかぬ声がひっきりなしにあがる。
濡れたその眦(まなじり)、小さく開く唇からは吐息。
薄暗いその空間の中でナルトの白い身体には、カカシによって付けられた紅い痣が浮かぶ。
「んっ、……うっんぅ、あっ」
カカシの視界で汗で濡れて乱れた金色の髪が揺れた。
カカシが与える動作ひとつひとつにナルトの身体が、小刻みに反応して。
苦しげに眉間を寄せてナルトがカカシから逃れ様と無意識に上半身を捩る。
「はぅっ……っんんっ」
「……逃がさない」
「あぁっ……っ!!」
カカシがナルトの両足を抱え直しその身を沈めると一層、大きく目を見開いてナルトが悲鳴をあげる。
「や、!……あぁっっ」
次の瞬間には、その目蓋をきつく閉じ首を仰け反らせる。
薄暗い中にあって汚れない白い首筋に、カカシは唇を寄せて舌を滑らせた。
汗の、味がする。
「…は、……っんっ」
その舌の感触に反射的に首を竦めたナルトを、押さえ込むようにカカシはまた身を沈める。
「やっ、」
ナルトの口から悲鳴がまたあがる。
「イカさない」
何度も、何度も、
本来なら男を受け入れる機能などないそこにカカシは身を沈めていく。
そして。
何度も何度も、カカシのその行為にナルトは悲鳴をあげた。
「はっあんんん」
窮屈な締め付けは、貪欲にカカシを欲している。
身の内に感じるそれににカカシは身震いする。
それでも足りない。
カカシは息を荒げて楔を埋め続ける。
もっと。
もっと、もっと。
感じさせたい。
俺だけを感じさせたい。
その瞳に誰も、何も映さぬように。
その思考も、その心も、すべて。
俺だけのものにするために。
「はぁ、あぁっ!!……やっああん」
カカシは舌打ちした。
こんな行為の時でさえも、自分に縋る事のないシーツを握りしめる両手。
きつく握り締めるその手は白く血の気がない。
受け入れないと言う様に、カカシにはそう見えた。
カカシは何を思ったのかナルトのきつく握られた右手を広げていき、自分に向かって引き寄せる。
「…、な?」
その引っ張られた感触にナルトが薄く目を開けた。
カカシがその揺れる蒼い双眸を見る。
汗に濡れた自分の姿が見える。
ナルトもカカシの自分を見下ろしているのに、頬を紅くした。
「せっ!?」
カカシは、ナルトの見ている目の前でその手に舌を這わせた。
ナルトがその舌の感触に反射的に引っ込めようするのを、押さえこんでカカシは1本ずつ丹念に指を舐めていき、そして丹念に一本ずつしゃぶっていく。
「……っ、や、っ」
そのカカシの舌の感触にナルトは息をとめる。
力なく抵抗して嫌々する様に首を振る。
「嫌じゃ、ないでショ。」
カカシはナルトのささやかな抵抗を薄く笑った。
「こういう時は気持ちイイっていうんだよ、ナルト?」
舌で、目で、言葉で、ナルトを犯す。
そして再びカカシはナルトの中へと身を沈めた。
「あぁ……っ!」
ナルトが一際、悲鳴をあげた。
カカシはその声にうっとりと目を細めた。
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