2
「よし、ニャンコちゃんおいで?」
ぴょんっと飛んできたニャンコちゃんを膝にのせて、いっぱいの泡で洗ってあげる
気持ち良さそうに目を瞑るニャンコちゃんにきゅん、とときめく
可愛い、そしてお兄ちゃん羨ましいな、なんて
シャワーでお湯をかけて泡を流す。だけどもニャンコちゃんは白くならず黒いまま
…可笑しいな
とりあえずニャンコちゃんを抱き抱えてお湯をはった湯槽の中へ
「ニャンコちゃんは、ニャンコちゃん?」
真っ直ぐじっと見つめると、黒いニャンコちゃんはふるふると小さく首を横に振る
そして何故か柔らかな肉球を私のおでこに当てた
「ニャンコ、ちゃん…?」
その瞬間、一気に何かが頭に流れ込んできた。1人の少年と男の人…
きっとこれは黒ニャンコちゃんの記憶―
「ニャンコちゃん、もしかして何か協力してもらいにきたの…?」
そう問うと、ニャンコちゃんはこくりと小さく頷いた。
[ 2/6 ][←] [→]
[list][bkm]