不思議の国のありさ

ハートの女王編





 記憶がなくて不安なはずなのに、ロイドの言葉はとても頼もしかった。


「じゃあ、早速準備だ! 明日の朝出発だからね!」

「おいていったらおいらたちだけでも行くからね!」


 双子はお弁当の材料を取りに外へ走っていった。


「……いいの?」

「双子だけよりいいと思う」


 確かにそのとおりだけれど。

 後に残された私達は不安だけれど、決めた以上いつまでも不安がってるわけにはいかない。


「私、もう一度ハットのところへ行ってみる」


 チェシュの居場所はわからないけれど、多分クローバーの国関係である限り現れないだろう。

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