ついのべ



喝采が反響する。夢の舞台で両手を広げターンを決めながら頭上からも降る拍手を余すことなく受け止める。瞼を閉じ余韻に浸り視界を開いた刹那、音は止まない雨が爆ぜる飛沫へかわる。続けなければ夢は叶わない。いくら不可能でもそうなのか。視界は真夏の純度へ傾く。これは、いつか予知夢になる物語。

2021/06/30 後書き

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