ついのべ



呼吸を掠めるように泡が揺らぎながら水面へ向かっていく。海底からは自分の肌の正確な色は分からないが何か深い色で思考の間隙を埋めるかのごとく指の間には水かきがついていた。混乱した脳内を鎮めようとすると、頭には滑らかな丸みに触れる。真実は時に唐突で信じたくないものばかり突きつけてくる。

2020/08/16 後書き

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