はんだと!

(随時更新)
俺、半田のねーちゃんになりたい。

▼ 38

「う、ん……?」
「? どした真ちゃん」
「なんか、……? ん」
「真ちゃん、もうちっとこっちおいで」
「うん」
「……」
「うっ、……ふー、ぅぅ」
「真ちゃん、もしかして痴漢?」
「!」
「真ちゃん、次降りるよ」
「でも帰るの遅くなる」
「いいから、降りるよ」


「はあーっ、まじありえない」
「何と声をかければいいか分かりませんすみません」
「まあついてこなかったから良かったけどさ」
「真ちゃん可愛いからね、綺麗にもなったから目ぇつけられたんだわ」
「そういうのやめてくれよ」
「次来るのは人少ないと思うから、椅子座ろう」
「うん」

▼ 37

「……真ちゃん、ちょっと」
「な、何」
「タオルがないでござる」
「え、ええええどうしろってんだよ」
「まあさ、とりあえずシーツで体拭けよ。洗濯しといてやる」
「俺寝るときシーツなしかよ」
「ばーかばーかやりすぎなんだよばーかばーか」

▼ 36

「あ゛ー」
「…………」
「また終了条件未達成」
「もうねーちゃんやめろよお、俺に、ゲームやらせろよお」
「やああああだああああああ! 牧野さんにきゅるってるって言われるまで頑張るんだああああ!」
「きゅるってる!」


「ねーちゃん、もうお願いだからやめてよ」
「何でよ、あと少しなんだよ」
「夢に出る……」
「出てもいいじゃん。添い寝してやる。てか見たくないなら見んなよな」
「うぅううう」

▼ 35

 ピンポーン
「はーい」
「一之瀬です。半田と遊ぶ約束してるんですけど」
「あ、本当? ちょっと待ってて」
「はーい」
「真ちゃーん、真ちゃーん! 一之瀬くんだよー!」
 しーん
「……お待たせ。真ちゃん部屋から出てこないんだけど、外で遊ぶ予定?」
「いえ、少しゲームしてから外行く予定なんです」
「そっか。じゃあそのまま真ちゃんの部屋行っても大丈夫だわ。きっとゲームに夢中になってるんじゃないかな」
「そうですか? じゃあ、お邪魔しますね」
「あいよー」




「ねーちゃん、タオルある?」
「タオル? うわっ、真ちゃんイカくさっ!」
「デリカシーねえなあ! 早くタオル!」
「タオルね。水濡らしておくわ」
「……」
「真ちゃん、ハマるのはいいけど、約束はすっぽかしちゃいけないんだぞ」
「!?」

▼ 34

「ねーちゃん!」
「何ー」
「ねーちゃんから借りたCD聴きたかったやつと違うんだけど!」
「あーあーそりゃすまん。ラベル貼ってないからな、間違えたわ」
「全く、そこらへんテキトーだよなあ」
「中途半田なので」
「で、どのCDが正しいの?」
「えーと、これじゃないかなあ」
「じゃあ借りるわ」
「おk」




「ねーちゃん」
「何ー」
「借りたCD、また違ったんだけど……」
「そっかーごめんねー」
「……」
「どうした?」
「その、もう少し借りてていいかな?」
「別にいいけど」
「あ、うん、ありがとう」
「おー」
 ぱたむ
「計画通りだが……催眠オナってそんなにハマるもんなんかなあ」

▼ 33

「人生オーワターぁ! まだまだ逝くよぉお!」
「……」
「人生オーワターぁ! ぶっこぬいた! 肝心の積み込み間違えてる! オーワタ!」
「……何なのこれ」
「まあ良いんじゃないかな、盛り上がってるみたいだし。あ、俺ポッキー頼むけど、他に頼むものある?」
「えーじゃあウーロンお代わり」
「OK」
「笑うしかないよ、はっはっハア!」
「あ、すみません。ポッキーとウーロン茶のおかわりお願いします」
「私も一杯」
「ウーロン茶2杯で」
「ねーちゃんさ、久しぶりだからってさはしゃぎすぎんなよな。俺ものすごい引いてる。空気読めよ」
「知ってる? 外国の人はオタク文化に興味津々なんだぜ?」
「黙れよ」
「すみません、おねーさん。折角姉弟水入らずなのに」
「そんな事無いぜー一之瀬君が楽しめてるなら良いんだけど」
「一之瀬、ねーちゃんにあんま構うな。うるせーから」
「えーなんで。将来義理のお姉さんになるかも」
「わおそれ素敵」
「ばっか!」
「おねーさん、こうやるんですか?」
「そうそう両手を挙げて、オワター」
「オワター」
「変な事覚えさせるなよ!」

▼ 32

「真ちゃん朝だよ起きよう」
「む……ん」
「起きろー起きろよー」
「んんん」
「おーきーろー!」
「わわっ! ……いたい」
「そりゃ落ちればね。さあ起きた起きた! 今日も朝練だろー、ご飯できてるよー」
「何でねーちゃん、朝から起きてんの。珍しい」
「ん、バトスピみたいから」
「アニメのためか……普段もそれくらいで起きろよな」
「んー」
「何、外何か見えるの?」
「んんーかわいい一之瀬君が」
「えっ」
「迎えに来たんじゃないかなー」
「今何時!?」
「8時」
「起こすの遅いんだよー!!」

▼ 31

「ふがっ」
「ねーちゃん朝だよ」
「……あさ?」
「朝」
「……ふげぇえええ」
「起きろよー!」
「やだ、あと5分」
「5分じゃねーよ起きろ!」
「……うぅううう」
「……勝手にしろよ」
「うん」
「起きなかったら罰金千円な。まじだぞ」
「ふがっ!」
「おー起きた起きた。じゃあさっさと起きて朝飯食えよな」
「うんー」

▼ 30

「……ほあー」
「……んうう゛」
「すっげー真ちゃんの学ラン、おねーちゃんにぴったりだねー。袖とかは長いけど」
「……まじねーわ」
「真ちゃん可愛いよ。少し、スカートが短いですけどねハハ」
「なんで3年前の制服なんか着せるんだよ!」
「ぎゃー怒ったー」
「てか何で俺がこんな事しなくちゃいけねーの」
「趣味」
「人を巻き込むな!」
「いーじゃん。俺学ラン着てみたかったんだよね。ごめんねー卒業した時おねーちゃんはそれくらいで丁度良い丈だったのに」
「も、パンツ見えそうなんだけど」
「お尻を突き出しセクスィポォオズ」
「やめろ!」
「あ、真ちゃん。おねーちゃん着なくなったスカートあるよ着ないか?」
「着ない!」
「えー絶対彼氏喜ぶよー」
「着ないったら着ない!」
「しかしざんねーん! もう一之瀬君には、ミニスカートのしんいちが挑発してきた! って伝えちゃってるからなー」
「死ねぇえええ!」

▼ 29

「わーい今の真ちゃんは怖いものなしだねー。フリーズショットー」
「どーも」
「真一先輩ぱねぇっす」
「ふん」
「真一せんぱーい、帰るんですかー」
「もう疲れた。帰ってシャワー浴びてえ」
「おねーちゃんも!」
「俺が先だからね」
「もっちろんですー」
「あ、ねーちゃん。俺コンビニ寄ってくわ」
「はいはい! おねーちゃんも行きたいです!」
「えーうぜー」
「がん! ……しょぼん」
「俺鍵ないから先帰っててよ」
「うえぇえええ」


「ただいまー」
「おかえり。風呂沸かしといたから先入るなら入れよ、クソが」
「はあ? 何で機嫌悪いの」
「自分の胸に手を当てろクソが」
「あっそ。じゃあお土産あげない」
「え」
「折角ミルクティー買ってきたのになあざんねーん」
「すみません真一先輩。ありがとうございます」
「くるしゅうない」
「わーい!」

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