笹豆腐(ﾋﾞｽｺｯﾃｨに捧ぐ)
恋人「兵助の好きなところ：上目遣いの表情・甘えん坊なところ、兵助への要望：メールじゃなくて手紙がほしいな、なんて」http://shindanmaker.com/130916
日付が変わる少し前、ベッドに転がり何をするでもなくぼーっとしていた俺は、突然鳴り響いた携帯電話にムクリと体を起こした。
Data 8/12 23:42
From 久々知兵助
Sub. (non-title)
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今ひま？
Data 8/12 23:43
To 久々知兵助
Sub. Re:
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ヒマだよー＾＾
Data 8/12 23:49
From 久々知兵助
Sub. Re2:
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ハチはさ、私のどこが好きな
んだ？
Data 8/12 23:50
To 久々知兵助
Sub. Re3:
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全部(｀・ω・´)
なんで？
Data 8/12 23:56
From 久々知兵助
Sub. Re4:
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いや、ちょっと聞いてみたく
なっただけ。
特に意味はないから気にしな
いでくれ。
突然ごめん。
おやすみ、ハチ。
メールの終わりを告げる「おやすみ」に、すぐさまメール画面を閉じて電話をかける。
気にしないでくれ、と言われても気になるだろう！ 恋人のことなら尚更、そう思わないわけないのに。
―――プルルルルルル……
―――プルルル……プツッ……
『……もしもし』
携帯電話から聞こえた兵助の声にまくし立てるように言う。
「兵助、俺な、怒った時とか何か言いたい時とかに上目遣いで見てくるのが好き」
『は？』
「それからな、俺が女の子といると不安そうにするところとか」
『なっ！』
「真面目なとことか、実は寂しがりなところとか、豆腐食べてる時の嬉しそうな表情とか」
『ちょっ……！』
「いろいろ一人で背負いこんで、耐え切れなくなって俺に甘えてくるところとか」
『………………』
「……なぁ、俺さ、メールじゃなくて、手紙だったらそれはそれで嬉しいけど、そうでもなくて、兵助の声が聞きたくて、電話したんだ」
『……うん』
「寂しくなったらさ、いつでも呼んでいいから、」
『うん、』
「……あんまり一人で抱え込むなよ」
『…………うん』
少し嬉しそうなスピーカーから聞こえる声が、俺も嬉しかった。
受話器を耳元に当てたまま、ベッドにポスリと横になる。
「あーー、なんか今すっげぇ、兵助に会いたい」
『はは、…………私も』
同意の声が嬉しくて。
「なぁ、今から兵助ん家行っていい？」
『それはダメ。……母さんがびっくりするだろ』
「そうだよなぁ……じゃあさ、兵助、明日デートしよう？」
『え……？』
「ダメ？」
『……ううん、嬉しい。ありがとう、ハチ』
「いえいえ、俺が兵助に会いたいだけだよ」
『うん、それでも。ありがとう』
「はは、本当は今すぐ会いたいけどな」
気障な言葉だと思って苦笑するけれど本心。明日会えるというのにまだ声を聞いていたくて、なかなか電話を切れないのは２人共同じ。
ああ、早く明日になればいいのに。
了
尻切れすんません……;;
竹谷はメールより手紙より電話がよくて、それよりも直接会いたいって言いそうだなって……。
親愛なるビスコへ、30日メールとごっ竹ありがとう！というわけで笹豆腐を押し付けます！＾＾
20110801.
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