ねぇ、どれくらい愛してる?
もしそれが、本当の愛なら……どれくらい愛してくれるの?アラン、私に教えて……。
「本当にすまない…。君には、我慢ばかりさせて」
アランが本当にすまなそうな顔で言ってきた。
私は苦笑すると、寂しい気持ちを押し隠しす。だって物分りの悪い恋人には、なりたくなかったから。
「お仕事じゃ……仕方ないもんね」
「この埋め合わせは、そのうちするから。本当だよ?私を信じて……」
アランはそう言うと、私をぎゅっと抱きしめてきた。
私はアランにもたれながら、彼をぎゅっと抱きしめる。
「いつだって信じてる…。お仕事、頑張ってきてね…」
「アイネ…本当にすまない…」
「謝るのはもう十分よ……」
そう、今日は待ちに待ったデートなのに、急な仕事が入って予定はドタキャンとなってしまった。
今日は、アランお勧めの美味しいディナーを食べさせてくれるお店に行くはずだった。
私としては、頑張って素敵なドレスも着るつもりだったし、ヘアも、そしてメイクも頑張るつもりでいた。
アランをもう一度恋に落とすつもりだった。
でも、仕事じゃあどうしようもないよね。
私は苦笑すると、アランに食事の用意をすることにした。
彼の職業を考えると、こういうことも仕方ないことはわかっていた。
わかっていたけれど、ちょっぴり…いやかなり寂しい。
この間まで、映画の撮影をしていて、ここ、イギリスを離れていた彼。
便利な世の中になったから、たとえ離れていたとしても、毎日、電話やメールで愛を確かめ合ってきた。
戻ってきた彼に、とっても情熱的に愛されちゃって……私は確かに、アランの愛を感じた。ベットからしばらく離れられなかったんだものね。
彼ったら、どこにあんな体力があったのかしら…。
私は、アランを送り出した後、紅茶を飲みながらそんなことを考えていた。
彼のいない家に一人でいるのも、よくないかも。
そう、こういう時は、ショッピングなんてしちゃって、発散させるのが良いのかも。アランのいない寂しさを。
「うん、それが良いかも!」
そうと決まれば善は急げ!私は急いで出かける支度をしたのだった。
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