Gift | ナノ


▼ 透かされた下心





ホグワーツ魔法学校で一際目を引く存在。

癒者として勤務していたレイ・カンザキに魔法薬学新米教授のセブルス・スネイプは恋をした。

ほんの数ヶ月前に赴任したスネイプだったが、マダム・ポンフリーと共に生徒たちの面倒を看る彼女の姿に、いつしかスネイプの心はレイで一杯になっていた。

献身的に日々の業務に励む姿勢、分け隔てなく向けられる柔らかな笑顔、耳を擽る女性らしい甘い声。

艶やかな黒髪とキラキラ輝く黒い瞳は、自分と同じ色ながらまるで価値の違う宝石のように美しい。

華奢な身体を纏っている衣服は女性らしいフリルやレース付きの物が好みのようだ。

…早くその衣服に隠された奥が見たい。

そんなスネイプの願望は意外に早く叶えられることとなる。

それは生徒たちが寝静まったある日の夜。

校内の見回りをしていたスネイプは、奇跡的に2階保健室の前でレイと出会った。



「カンザキ先生…」

「あ、スネイプ先生。見回りですか?夜遅くまで大変ですね」

「カンザキ先生こそ、既にお休みされているかと…」

「最近なかなかお仕事が進まなくて…。それよりも、少しお疲れなのでは?顔色があまり良くないみたい」

「いつものことです。試験準備で少しバタバタしておるせいかと」

「それは大変ですね。疲れは溜めてしまうと身体に悪いですよ。もしお時間があれば癒して差し上げますよ。

今日は幸い保健室に泊まっている生徒もいませんし、邪魔も入りませんから…」



スネイプは耳を疑い、そして初めて神というものに感謝した。

月明かりだけが照らす薄暗い保健室の雰囲気は、スネイプの男心を煽るのには十分だった。

レイはスネイプの手を引き一番奥のベッドに座らせると、杖を一振りして扉に鍵を掛けた。

ガチャリ、と鍵のかかる音が卑猥でスネイプは思わず俯いた。



「大丈夫ですか?」

「も、問題ない。」

「それでは始めますね」



レイはスネイプの両手を握り、目を閉じる。

なんとも言えない心地良さがスネイプの全身を包む。

目を閉じて集中しているレイの美しさにスネイプは見惚れた。

するとそれに気づいたのか閉じられていたレイの瞳にスネイプが映る。



「何ですか?じっと私のことなんか見つめて…」

「い、いや…」

「緊張してます?いつものコワ〜い顔をしたスネイプ先生じゃないです」

「我輩は…そのっ」



スネイプが見ている景色が急に変わった。

すぐ側で仄かに香る花の香り。

スネイプの頬でレイの髪がさらさらと揺れていた。

突然のキス。

何事が起きたのか理解できないスネイプはしばらく固まっていたが、我に返り慌ててレイの身体を引き剥がす。



「…はぁ、カンザキ先生!保健室で、急にこんな…」

「私に身を任せてください…リラックスして…」

一体、この嬉しい展開は何なのだ!?

神のイタズラか、それとも幻か。

清楚で控えめだと思っていたレイが実は肉食系女子だったとは!

そんなことを考えながら、スネイプはレイのなすがままになっていた。

気づけば上半身は服が肌蹴ている。

最初のうちは抵抗していたものの、レイの誘惑の瞳に力が抜ける。



「スネイプ先生、意外と逞しいですね。…そしてちょっと敏感、いえ、かなり…かな」

「ぅっ…カンザキ、先生…」



レイの唇がスネイプの首筋を滑り、舌が胸の先端を翻弄する。

ピクンッと反応するスネイプの身体を堪能するようにはレイスネイプの肌に赤い痕を残していく。



「なぜ…我輩に、こん、なことをっ」

「なぜ?毎日私のことを見つめていたのはスネイプ先生です」

「そ、それは…」

「それに、こういうのが好きだっていうのも知ってます」

「っ!」



ハラリ、と床に落ちた長めの白衣。

中はレースの下着のみで、レイの真っ白な肌が露になった。

今まで想像の中で見つめていた身体。

ずっと見たかった服の奥。


「ウフフ。いつもは怖い顔ばかりなさってるのに、本当はこういうのが好きだなんて…生徒たちには口が裂けても言えませんね」

「そういう、わけでは…」

「スネイプ先生は…どんなのかしら?」

「お、おいっ!止めんか…んんっ」



スネイプの言葉はレイの口内へ呑みこまれる。

柔らかな唇の感触にスネイプの脳も身体も痺れた。

既に高ぶる熱にスネイプの欲は激しく脈を打ち続けている。

黒色のズボンにレイの手が掛かり、ジ、ジ、ジ、とゆっくりジッパーが下ろされる。

我輩は一体どうなってしまうのだ…。

その恥ずかしさ故にスネイプは顔を背けた。



「こ、これはっ…!」



保健室にレイの高い声が響いた。

あまりの衝撃に目は見開かれ、手が震えている。

スネイプの下着はCストリング…しかも黒の総レースときたものだ!

さらにスネイプの欲は荒ぶり、見事に下着を上に押し上げている。

ほぼモロ見え同然。

これは…これは…



「ス、ネイプ、先生…わ、私、見てはいけないものを…」

「誰かさんのせいでレースフェチになってしまいましてなぁ…」



形勢逆転。

震えているレイの手を取り引き寄せて、スネイプはその身体を優しく抱きしめベッドに押し倒す。



「同じ愛好家同士、仲良くしようではないか」

「ギャァァァァァ!!!」



ホグワーツに響いた叫び声。

次の日、怪物が出たと大騒ぎになるが、その正体が誰なのかは二人だけの秘密である。


<喜びの声>


こちらのお話は、miuさんのサイトの30000Hit企画で書いていただいた素敵夢です。

あれは確か…miuさんとのメールでのやり取りで、教授の下着の話になったときのことでしたかね。

私が、あるサイトをお教えしたんです。
女性のナイトコスプレ以外にも、男性下着がた〜っくさん紹介されているサイトです。

そこに、「Cストリングス」は燦然と販売されておりました。
まだ見たことがないという方、アレは凄いですよ……あんなん、どうやって穿くんだろうと思いましたマジで。

だって、外れちゃうんじゃないの?ぱかって…。ああ下品でごめんなさい


その、衝撃の下着を教授が穿いたら……こうなるんですね。
教授、私もぜひ拝見したいですッ!!(力説)


肉食系な主人公ちゃんは、教授といいつり合いが取れてましたよね。なんか夜のあはんが凄いことになりそうで、勝手に妄想してニヤニヤしてしまいました。

難しいリクエストだったと思うのですが…miuさん、素敵に仕上げて下さってありがとうございました!!




……教授、次回は白を穿いてほしいです!!


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