「んっ……は、 あっあっあっあっ!」
とっくの昔に言葉を忘れたかのように。
ただただ、後ろから突き上げられる度に、喘いでいた。
バイブでイかされた後で貰えたご褒美は、それまで焦らされていたのは紛れも無くシズちゃんだったことをおしえてくれた。
だっていつもより硬くて。
それはいつもより大きかったから。
口でも指でもバイブでも到達しなかった俺の奥底へ、熱い棒が捻じ込まれる。
「あん……あん、きもちいい……もっと、し……てもっと!」
「……っ!わかったから、少しゆるめろ……きつ」
「ち……が……おれじゃな……!!しずちゃんの、が あっんっんっん」
「パンツ……穿いたまましてるのな」
「う……る……さ……い!だって……あいてるんだも……ん、ふ……ああ 」
「やらしいとこだけ、丸見えとか」
そうだ。パンティは穿いたままヤッてる。繋げる部分には邪魔するものなんかないから脱ぐ必要なんてなかった。いつものようにぐっしょり濡れてしまうこともなくて案外便利だったりする。セックスする時は今度からこれがいいかも、なんてことは断じて思ってない。
気持ちいいのと、シズちゃんのそれが入っているという事実だけでイきそうになる。
ああ。もうだめ。あと数回。俺のいいとこ擦られたらイっちゃう。
そう思った途端、ピストン運動がいきなり止まった。
「な、な……に?」
オーガニズムの波間を漂って、一番恍惚としていたときに現実に戻されて、わずかに苛立った。
ねぇ、なんでやめちゃうの?そのおっきくて太いので貫いて、最後までつれてってよ……文句を言いたくてシズちゃんに顔を向けようとすると、背中に冷たいものが滴った。
「ひ、」
触れた瞬間は冷たいのに、液体が肌に溶け込むとその部分がじわじわと熱を帯びたようになった。あつい。その液体をシズちゃんが、俺の背中に塗りこんでいく。オイルマッサージをするように全体に広がると、体がかっかと熱くてたまらない。
「やん……なに……こ……れぇ……!」
「あー……、『快感カプセル入り、究極のHOTローション』?」
手にしていたものに書いてあったことをシズちゃんが棒読みする。
「はぁ、も……やだぁっあつ……い。ぜんぶ……あつくて……」
はあはあと浅い呼吸を繰り返す。
これを、こんな快楽を、どうやって発散させればいいんだよ!
ぬるぬると粘着質のある液体を、体を倒したシズちゃんがおっぱいにも塗りたくる。
背中から回った手のひらは下を向いてる乳首もまさぐって、くるくると指先で摩り込まれた。
透明な液体の中にピンク色した小さな小さなカプセル。それが体温ですぐ溶けると、いいようのない疼きが全身を支配する。
どこもかしこも性感帯になったみたい。
――もう、限界。
ゆらゆらと、俺は自ら腰を揺らし始めた。
「て、め」
「ひ……どい。しずちゃ……がさいてー……なん……だから……お、おれに……こんな……の」
シズちゃんの性器が俺の性器にハメられてる。ローションのせいで体がいやらしくテカってる。いいようのない興奮がそこにはあった。
液体が繋がった部分にも到達したのか、さらに滑りがよくなって、ずちゅずちゅと淫らな音が反響している。
シズちゃんがおっぱいを揉みながら腰を打ち付けてくるから、背中がシズちゃんの胸板と擦れて、きもちいい。
体にまとわりつく液体と自分の体の境界が曖昧になってくようで眩暈がした。
「もう、……だ……め……やば、ぁ……!イっちゃ!イっちゃう!!……このまま……おれ…………きえ……ちゃう!……とけちゃうよ!!」
「イけよ。とけちまえよ…………そしたら、俺が掬ってやる、から」
がつがつと中を突き上げながら答えてくれたその言葉に、なぜだか安心して粘膜がシズちゃんを締め付けた。
「ん、ん、ぜった……い……やく……そくし……あっっや、ア、はげし……くる、なんか……くる!!」
大きな大きな快楽のうねりが俺を襲った。
それは頂点に導かれるというより、頭のてっぺんから喰らい尽くされる感覚だった。
ああ、さいこー……!
「いざやっ!」
シズちゃんが切ないように俺の名前を呼んだ。
瞬間、すぐに熱いものが、びゅくびゅくと俺の胎内に放出された。
「あ、あ、すご……いっぱい……でてる……」
久しぶりのセックスの余韻に浸る暇もなく、
そこで意識を手放した―――――。
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