春ですから
「…何やっているんだ、ニケ。」
「やあクラウド今日もすごい髪型だね。」
「質問に答えろ。」
「んー、見てわからない?今頑張って『木から落ちてくる桜の花掴み取りゲーム』をやっている最中なんだ。単純に見えて意外と難しいこのゲーム…燃えるぜ。」
「高校生にもなって小学生と同じようなことやるなよ。あんまり飛び跳ねるとスカートの中見えるぞ。」
「…クラウドのえっち。」
「なっ、いやそういうわけじゃ…!」
「そんな事言って私のスカートの中見るつもりだったのね!この変態!チョコボ頭!」
「お前の下着にこれっぽっちも興味が無い。」
「いきなりのガチトーンやめて頂きたい。
そんなこと言って、本当は私がゲームに成功するのが耐えられなかったんでしょ。きっと君には出来ないだろうから!」
カッチーン
「そんなわけないだろ。一瞬で終わるさ。」
ひょい
「……。」
「……あれ、クラウド君?失敗しちゃいましたねえ!だから意外と難しいって言ったじゃん!プークスクス。この軌道を見破るのは私みたいな熟練者が出来るもので…」
ひょい
「……。」
「……くくっ、あんたも出来てないが。」
「う、うるさい!見てろ!クラウドよりも先に出来るんだから!」
「俺の方がニケよりも上手くできるに決まってるだろ。馬鹿じゃないんだから。」
「ば、馬鹿だって!?冗談じゃない、私が馬鹿に見えるのは行動のせいであって、頭が悪いわけじゃないんだぞ!」
「行動が馬鹿っぽいことは自覚しているのか。」
「あー、もう!クラウド!勝負だ!」
キーンコーンカーンコーン
「…おい。」
「何だよ!まだお互い成功してないだろ。」
「…今、何時だ?」
「何時ってそりゃあ9時10分…9時10分!?」
「くそ、遅刻だ!」
「やっばい!最初って確か科学だよね?」
「…宝条か。」
「うわ、あのマッドサイエンティストかよ!早く行かなきゃ実験台にされるぞ!?」
「行くぞ!」
「おうよ!」