未完成ノンフィクション 中編
 店のドアプレートを「Open」にしてから早3時間…未だ今日のお客さんはゼロ。暇な日は珍しくもないので、私は先日ミッドガルから拾って来たガラス達を地道に研磨する作業に費やしていた。電動のグラインダーで大方削った後は、チマチマと手作業で整えていく。本当なら、全行程を電動で仕上げてしまいたい所だけど、電気代をケチっているので必要最低限の時にしかマシンを使わない。もっと省電力で動かせるハンドルーターでもあれば別だけれど、中々今のエッジでは手に入らなかった。
 狭いレジカウンターの上で黙々と作業を進めていると、カランとドアベルの音がして反射的に顔を上げる。

「いらっしゃ…3日振り?」

 来店したのは赤い髪に黒スーツ。お客さんではない事が直ぐに分かって、私は挨拶を改める。

「そうだな、ルイの言い逃げから3日だな」

 スラックスのポケットに手を突っ込みながら、そんなセリフと共に歩み寄られては、事情を知らない人が見たらただのチンピラだ。あの夜の別れ際の言葉を掘り返される事は覚悟していたけど、まさか第一声がそれになるとは思っていなかった。

「私の名前…ジョニーから聞いた?」
「さぁ、どうだろうなー?」

 ニヤニヤと笑うレノの顔を見て、やはりジョニー経由だと確信する。
 あいつ…絶対私がレノの名前を聞き出した経緯も話ついでに教えたに違いない。今度ジョニーの店に行ったら、間違いなく根掘り葉掘り聞かれる事になるかと思うと、今からちょっと気が滅入る。先日の一騒動からまだ一度も彼の店には顔を出していないので、恐らくあの口が軽い男は私の来店を今か今かと待っているだろう。
 私は深々とため息をつくと、気を取り直してレノを見た。

「ガラス、持って来てくれたの?」
「お、話逸らすか?」
「逸らさない方がいいなら、もう一度私の気持ち言おうか?」

 まさかそんな風に言い返されるとは思っていなかったらしくレノは面食らった様に固まる。
 私が赤面でもして狼狽えるとでも思っていたのかもしれないけど、言ってしまった物は戻せないし、3日も経てば流石に焦りも消える。レノだって、私の気持ちを知りながらよく平然とこの話題を出してくれたもんで、中々容赦ないなと思った。

「残念だが今日は手ぶらだぞ、と」
「じゃあ、どうしたの?レノの注文の品はまだ出来てないけど?」

 そもそも、まだ何を作ろうかさえ決めていないので、いつ出来上がるかすら分からない。今作っている物だって、お店に並べる為のアイテムだ。
 レノはカウンターの前にやって来ると、ちらりと私の手元を見た。

「左手の具合は?」
「お陰様で、何の支障もなく仕事出来てるよ」

 私はほらこの通り、ヒラヒラと左手を振ってみせる。まだ絆創膏は貼ってあるけど、もう傷は完全に塞がって痛みもない。

「んじゃ、ちょっと出掛けるぞ、と」
「え?い、今から?」
「店暇なんだろ?」

 失礼な、これから常連のお客さんが来て大量に買い占めて行く予定です。と言える日は、残念ながらまだまだ来そうにない。レノの失礼ながらも誤魔化し様のない事実にぐっと押し黙る。何故今が暇だと分かったのだろう…と思いかけてみて、あぁそう言えば彼はタークスだったな、と合点がいった。彼等に掛かれば私の様な一般市民の事なんていとも簡単に明かされてしまうんだろう。

「折角だから、ミッドガルのガラスが転がってる場所に案内してやるぞ、と」

 そう言ってレノは勝手にドアプレートをひっくり返すと、私の返事も待たずに外へと出て行ってしまった。
 まぁ、いいか。事実暇だし、この3日間店に篭りっきりだし…何よりあのレノからのお誘いだ。当然嬉しいに決まってる。私は仕事道具を適当に片付けて、いつものトートバッグと店の鍵だけ持ってレノの後を追った。


 カンカンカン、トントントン
 今日も外はいい天気で、建築中を知らせる音がどこからか聞こえてきている。誰かと並んで歩くのは随分と久しぶりだ。ちらりと隣のレノを盗み見ると、今まで広場の遠くから見る事しか出来なかった綺麗な横顔があり、今更ながらソワソワしてきてしまった。その顔からは特にこれと言った感情は読み取れなくて、飄々としている割に隙がない人だなと思った。

 世間話もそこそこに連れ立って歩く事暫し、ミッドガルに着いて連れて来られたのは、三番街の端にあった廃材置き場だった。私が今までガラス収集に足を運んでいたのは隣の四番街だったので、まさか隣とは思わず意外だった。ここならエッジからも近いエリアなので通いやすそうだ。
 レノ曰く、この場所は元々開けた空き地だったらしいけど、エッジの街を作る際の物資をミッドガルから運ぶ際、ここに不用品を積んでいったらしい。大きな一枚ガラス等ならともかく、小さく割れたガラスなんて再建材料にはならないだろう。
 色とりどりのガラス達は、使われなくなったドラム缶に詰め込まれて並んでいた。

「こんなに沢山あるなんて、宝の山ね!」
「拾うのは勝手だけど、手ぇ気を付けろよ」

 レノは適当に積まれた廃材の上に腰を下ろして、胸ポケットから煙草を取り出し火をつけた。その様子から推測するに、どうやら私が満足するまで待っていてくれるつもりらしい。
 先日持ち帰ったガラスの欠片はまだ店にあるし、今日の所は目欲しい物だけ貰って、後日取りに来る分を少し取り分けて置いておこう。私はトートバッグから軍手を取り出して、意気揚々と選別を開始した。

 廃材置き場は静かなものだった。私の手にしたガラスがカチャンカチャンと音を立てる中、時折り吹き抜ける風音や、レノが煙草の煙を吐く微かな息遣いぐらいで、あとは何もない。
 ここがほんの2年前まで、眠らない大都市だったとは考えられない。
 私は1つのガラスを手に取って、空に透かしてみる。僅かな反射を利用して、後方で煙を燻らすレノの姿を見る事が出来た。その横顔はどこか遠くを見ながら、惰性で煙草を吸い続けている。

 何を見ているんだろう…?

 私はガラスの角度を少し変えて、視線の先を追ってみると、その正体は直ぐに分かった。ミッドガルの中央に聳え立つ、巨大な神羅ビル…レノがかつて居たであろう場所だ。それは少し傾きかけた太陽に照らされて、はっきりとした陰影を浮かび上がらせ、一種のアート作品の様に見えた。
 私は手にしていたガラスをポイッとドラム缶の中に戻すと、落ちた先の当たり所が悪かったのか、ガラスは真っ二つに割れてしまい、「あっ」と思わず声が出る。

「どうした?」

 ぼんやりとしていた割には、私の微かな声を聞き逃さなかったらしく、レノは廃材の上から軽く飛び降りて私の元にやって来た。

「ううん、何でもない。ガラスが割れちゃ…ひっ!」

 反射的に上げかけた悲鳴がギリギリの所で押し止まる。1人ならば間違いなく絶叫していたソレ。一体いつからそこに居たのか、私の右手の甲の上で動く毒々しいカラーリングの八本足の生物…私がこの世で最も苦手とする物。一気に血の気が引いて顔が引き攣る。

「レ、レ、レノ!取ってこれ!無理!」
「あ?何だよ、ただの蜘蛛か」
「いーから早くして!!」

 下手に動いて顔面に飛んで来られたら間違いなく失神してしまう!半泣き、半ギレ状態になりながら、私は必死に助けを求めた。レノはいとも簡単に蜘蛛を掴むと適当な廃材の影へと放り投げ、私は自分の身体に蜘蛛が付いていないかバタバタと身体中を叩いて確認する。

「うぅー…ありがとう…」
「ははっあんなのが苦手なのかよ、と」

 思い出すだけで鳥肌が立ちそうになる身体を必死に撫でて落ち着かせていると、レノは半ば揶揄う様な口調で言うもんだから、私はムッと口を尖らせる。

「レノは苦手なものとかないの?」
「俺様にそんな物はないぞ、と」

 仮にあったとしても言わなそうだよね。レノの事は一方的に見ていただけで、どんな人なのか分からなかったけれど、先日と今日でなんとなく分かった事は、心の底に1枚、誰にも開けさせない扉を持ってるなって事。簡単に掴みやすそうな赤い尻尾を下げているのに、肝心の心の内は中々尻尾を見せそうにない。強くてカッコよくて、ちょっと優しくて、完璧を装う不完全な人。

「私は弱点はだらけだよ。朝は苦手だし、暗い夜道も怖いし、それから、氷が溶けて薄くなったオレンジジュースも不味くて嫌」
「じゃあ逆に好きな物は?」

 レノが会話を広げようと私の事を聞いてくれたのは初めてだ。それがとても嬉しくて思わず頬が緩む。
 私は「好きな物はいっぱいあるよ!」と右手を開いて、指折りしながら好きな物を挙げていく。

「建設中の街の音、焼きたてのバタークッキー、チョコボ、雨が降って際立つ街のサビの匂い、あと…」

 最後の小指を折って、

「レノも好き」

 二回目の告白は、ちゃんと目を見て言えた。既に一度伝えてしまった気持ちなので、どこかに隠れてしまおうなんて気はもう起きない。レノは苦笑いを浮かべながら言葉を探す様に「あー…」と声を漏らす。
 困らせている自覚はある。私だって、会って間もない人に突然想いを告げられたら同じ反応をするか、もしくは警戒してその場から逃げ出し、今後一切の接触を控えるだろう。だからレノが今日店に現れた上に、お誘いまでされたのは結構驚いた。

「一応聞こうと思ったんだが、そりゃあれか?犬猫を好きみたいなのと同じ類のか?」
「ううん、ラブの方」

 ここまで直球に言って、レノが離れてしまってもそれは仕方ないと思う。私の一方的な恋心には、引き留める権利なんて存在しない。
 始まりはたぶん、何か気になる程度の好きだったと思うけど、いつの日からか広場を通る度にその赤を探していて、夢に見るようになって。そして気が付いた時には、レノの姿を思い返す時間が増えて、運良く見掛けた日は他では味わえない幸福感を抱いている事に気が付いた。
 ジョニーは嬉々として「一目惚れだろ!」と言っていたけど、その類とはちょっと違う。会話も接点もなかったけど、私の中ではしっかりと順を追って恋心が芽生えていった。

「なんか調子狂うんだよなぁー。そんな風にアプローチされるのは流石に初めてだぞ、と」
「だって、好きなものを好きって言って何が悪いの?」

 至極当然に言い切ったその一言にレノは目を丸くして、ミッドガルの夕日の光できらりと光る。レノの瞳はとても透明度の高い海の様で、私が作るガラスのアクセサリーなんかよりも数倍輝いていた。
 あの神羅の暗部とされるタークスのレノは、きっと私が想像出来ない事を沢山してきたはずなのに、その曇りの無いターコイズカラーには嫉妬してしまうぐらいだ。

「ずっと見ていたいかも…」

 自然とそんな思いを溢した瞬間、急に両腕を掴まれて引き寄せられ、私の軽く足を縺れさせる。胸元が触れるぐらいに距離を縮められてしまい、ふわりとレノの香水の香りが舞った。いい匂い…近付かなければ決して知る事が出来ないレノの一面に心臓が大きく脈打つ。

「それは口説き文句だぞ、と」

 レノの口元からちらりと尖った犬歯が覗いた。
 口説き文句って、私は口説いたつもりは一切ないし、見ていたいと言ったのはその綺麗な目の話であって…いや、嘘だ。レノの事も見ていたい。レノの目だから見ていたいと思った。
 私の腕を掴んでいた両手に僅かに力が込められたかと思うと、更に引き寄せられた勢いでトンっと肌蹴られたレノの胸元に軽く触れてしまう。意図していない接触に恥ずかしさが込み上げて、慌てて上を見上げれば、レノの目蓋が僅かに下がり自然とその顔が近付いて来て…

「ちょ、ちょっとストップー!」

 私はその先の展開を阻止するべく思い切り顔を背けて叫んで、訪れ掛けた甘い空気を打ち砕く。
 不機嫌そうに眉間に皺を刻んだレノは意外にもあっさりと私の腕を解放して、大袈裟に溜息を吐いた。

「なんだよ、今のキスする流れだろ?」
「そういうのいいから!」
「俺の事好きなんだろ?」
「好きだよ!でもダメ!」

 私は両手を突き出して目に見えないバリケードを張ると、足元に置いていたガラスの入ったトートバッグを急いで取り上げ、軍手も放り込んでファスナーを閉めた。今日のガラス拾いはここまでにしよう。場所も覚えたし、また今度じっくり1人で来ればいい。
 やけに火照る頬を掌で冷まそうとしても、私の手も驚く程熱かった。
 帰り支度を整え始めた私を見たレノは、これ以上の押し問答は無駄と悟ったのか、大きく溜め息を吐いて私の目の前に右手を差し出して来た。今度は私を捕まえようとする気配はなく、内心少しホッとする。

「夜道苦手なんだろ?送ってく」
「別に街灯のある道は平気…」
「そこは黙って頷く方が可愛いぞ、と」

 レノは更に半歩分手を差し伸ばしてニッと笑い、私がその手を取るのを待っているらしかった。
 手はもう以前繋いでいるし、まぁ…いいか。あの時と違うのは、私の気持ちを知られた上で繋ぐという事。勘違いしてはいけはい…この感じているドキドキは私の物で、レノの心拍数ではないのだ。
 おずおずとその手に手を重ねれば、先日よりもはっきりと「手を繋ぐ」という感覚を味わう事が出来た。レノの手によく馴染んでいる革手袋は柔らかくて、指先だけの素肌が私の手の甲に触れれば、手袋越しとの感触の差をより強く感じさせる。
 いつの間にか太陽は姿を隠していて、夕日の欠片が西の空に残るだけだった。



「なぁ、好きな男に手繋がれてどう?」
「揶揄うのが目的なら止めて」

 悪戯っぽく聞いて来るもんだから、私の口調が少しだけ強くなる。
 エッジに戻って来てもレノは手を離してくれず、「悪ぃ悪ぃ」と言いながら親指でスリスリと私の手を撫でてご機嫌を取ろうとする。
 日が沈んだ街は街灯をぽつぽつと灯らせて、夜の時間を楽しみに動き出す人々を照らしていた。あれだけ街に響いていた建設音も、すっかり止んでしまっていて、私はそれが少し寂しく感じる。出来る事ならずっと、トンカン音を鳴らしていて欲しいのに。

「ねぇ、大通り歩くのは止めようよ」
「何でだよ、ルイの店はこの道が最短だろ?」

 だってこのまま行くと…そう言いかけた言葉は、呆気なく掻き消される事になる。

「おぉールイじゃねぇか!…っと、おやおやー?」
「ほら、面倒な事になった…」

 まだジョニーズ・ヘブンまでは十数メートル距離があるのに、目敏く見付けられてしまった。これは隣を歩くレノの赤髪のせいで、発見率を高めたとしか思えない。
 ジョニーの店先はすっかり元通りになっており、営業も問題なさそうだった。私は心底嫌そうな顔を浮かべながら店の前までやって来ると、ジョニーは案の定キラキラと好奇の目を湛えて私とレノを大袈裟に見比べる。

「何?そういう関係になったのか?こりゃー俺に感謝してもらわねぇーとなぁ」

 人の気持ちを勝手にペラペラ喋ったくせにどの口が言うのか、私は憎々しげにジョニーをひと睨みだけしてスタスタと店前を通り過ぎる。ここで足を止めてはまた余計に引っかき回されてしまう。幸いレノも私の意思を汲んでか、立ち止まる事はしなかった。

「今度色々聞かせろよー!」
「あーもーうるさいっ」

 大声でそんな言葉を投げかけられて、私はもう当分ジョニーの店にお金を落とさない事に決めた。
 レノはそんな私が可笑しいのか、クツクツと喉で笑いながら「トモダチは選んだ方がいいぞ、と」なんて言うから、益々私の顔は複雑に歪む。
 ジョニーは友達は友達でも、ただのスラムからの腐れ縁…悪友みたいなもの。これ以上レノとの間にジョニーの話題を引っ張り出すのは、精神衛生上とてもよろしくないと思い、私はどこかに話題は落ちていないかと街中に視線を走らせる。
 そこで目に留まったのは広場の記念碑。

「もう直ぐ記念碑出来上がっちゃうね」
「なんだ、寂しいのか?」
「…うん。完成しちゃうのは嫌」

 完成と終わりは同義だ。
 ずっと建設中ならレノもエッジに来てくれる。大好きな音もずっと街に響いてくれる。完成してしまったら、後はもう、いつか壊れるのをゆっくりと待つだけだ。
 私は寂しさから口を噤んで、無意識の内に握っていた手に力を入れてしまう。自分の靴が立てる足音を昼間の記憶にある建設音と重ねて歩けば少しだけ気が紛れた。
 私の家の前に着く頃には、沈み掛けた気持ちも元に戻ったのに、レノはその話題をもう一度持ち出して来た。

「なぁ、記念碑が直って俺がもうエッジに来なくなったらどうする?」
「それは…考えない事にしてる」

 静かな路地。店を出る時に電気を消し忘れたらしく、光がドアの小窓から道に落ちていて、あぁ電気代勿体ない…と頭の片隅に過ぎったけど、それも今は考えない事にする。
 ドアの鍵を開けて振り返るとレノは思いの外真面目な顔をしていて、夕日の中で見たあの瞳は暗がりの中でも存在感を放っていた。

「俺の事好きなんだろ?もっと触れたいとか、近付きたいとか思わねぇの?」

 …思う、けど。「はい、触れたいです」と言える程肝は座ってないし、そんなレノ本人からそんな聞かれてしまっては、答えられるはずもない。大体、もっとって何?手を繋ぐ以上って事?例えば、さっきのキスへの導線みたいな?
 レノが私をどう思っているのかすら分からないのに…少なくとも手を繋いだり、ミッドガルに案内してくれたり、嫌われていない事は確かだろうけど。さすがにこれ以上を求めるつもりはない。
 
「これ以上は、ワガママだし」

 遠慮がちに笑ってみせると、レノは少し不満そうに眉根を寄せて何かを考え始め、私はその隙にドアベルの音を路地に響かせる。
 今日はとても楽しかった。レノの綺麗な横顔や、ガラスの様な瞳、そしてふわりと香った少しの甘さを含んだレノの匂い…十分過ぎる程に、今日は沢山の事を知った。

「じゃあ、今日はありがとう」
「あ?あぁ、またな」

 レノは眉間の皺を消し、静かに告げられた別れの挨拶は夜によく馴染む柔らかさで、「また」がある事にこっそり安堵すると、私は手を小さく振って明かりの不安定な自分の店のドアを潜った。


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