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舌出して嘲笑え
▼ひじかったかた
提出された書類を眺めていた土方の目に映った書類の名前欄。イラつきを納めるために煙を吸い込んだ土方の部屋の目の前をちょうど通過した山野を呼びつけた

「何ですかーふくちょー」

「何ですかふくちょー…じゃねんだよっ!爽てめっ何だこの書類!!」

土方が怒鳴った原因となるその書類はその日の朝土方が朝食から戻ると部屋の机に置いてあった山野からの書類である

「てんめぇ…わざとか?わざとなのか??」

「何がですか?」

「肘肩って誰だよ!!?んな奴居ねぇよ!?」

土方が指差しながら山野の目の前に見せた書類の名前が記入してあるはずの項目には、見覚えのない名前が書かれていた

「あり?おっかしぃなぁー…目の前にいるじゃないですか肘肩さん」

「違ェっつてんだろぉぉぉぉぉ!?肘肩ってなに?土方の方が簡単に書けるだろ!何であえての肘肩!?」

「土方も肘肩も変わらないよねん」

「変わるからな!?」

さも自分は悪くないと言わんばかりにため息をついた山野に土方の額に血管が浮き出る
土方からの怒っている雰囲気を感じ取った山野は誤魔化すように笑いながらその書類を受け取り踵を返す

「分かりましたよー直して提出しますってひじかったかたさん」

「あぁ…それでい…いや待て爽今何つった!?もう一回言ってみ?怒んないから」

「分かりましたよー直して提出しますってひじかったかたさん」

「…おちょくってんのかオイ…爽そこに直れ!!!」

土方の怒る声を背中に受けながら廊下を踏み切った山野の口許には笑みが浮かんでいた

「やーだよん」